周年栽培できるイチゴ特化型「アクアポニックス栽培システム」販売開始 アクポニ×アグリ王2024年9月27日
株式会社アクポニと株式会社アグリ王は、イチゴ栽培に最適化した循環型農業「アクアポニックス」栽培システムを共同開発し販売を開始した。
共同実証実験におけるイチゴ栽培の様子
両社は、アクアポニックスを用いた高品質なイチゴの安定生産を目指し、2023年から約1年間、横浜市港北区に新設した完全閉鎖型の試験農場で実証実験を実施。その結果、アクアポニックス産のイチゴは、平均糖度15度(一般的なイチゴの平均糖度:10度)となることが確認され、農薬や化学肥料を使わずに、通常より甘いイチゴを年間を通して栽培できることを実証した。
生食に適した大粒・高糖度な日本のイチゴは、世界でも評価が高く、そのニーズの高さから、近年は養液栽培が拡大傾向にある。一方で、養液(化学肥料)の原料は輸入量や価格が安定せず、製造過程で多くのエネルギーを要するため、コストと環境負荷の高さが課題となっている。
アクアポニックス産のイチゴ
環境負荷の低い栽培方法で高品質なイチゴの安定生産が可能になれば、生産者の収入増につながる可能性も高いことから、アクポニは、アクアポニックス産イチゴの試験栽培に以前より取り組んできた。
「アクアポニックス」栽培システムは、2023年から2024年春にかけてアクポニとアグリ王が実施した共同実証実験の結果をもとに開発。アグリ王が持つイチゴの水耕栽培技術と、アクポニ独自のアクアポニックス技術とIoT技術を組み合わせることで、イチゴに最適化したシステムが完成。LEDを用いた完全閉鎖型システムのため、どのような気候、地域においても安定して無農薬・無化学肥料・無除草剤のイチゴを栽培することが可能となる。
アクアポニックスの循環の仕組み
これまでアクアポニックスの生産品はレタスなど葉物野菜の栽培が中心だったが、共同実証実験の結果、アクアポニックスでは通常よりも酸味が少なく、甘いイチゴを栽培できることを確認。イチゴのLED型植物工場を設計施工するアグリ王と共同で開発した同システムは、モジュール式であるため、収益化を目的とした大規模農場にも適している。今後は、アクアポニックスの導入が進み、実用化が加速されることが期待される。
重要な記事
最新の記事
-
米の価格 前週比▲48円 3週連続下落 農水省調査2025年6月17日
-
【サステナ防除のすすめ2025】水稲の本田防除(1)育苗箱処理剤が柱2025年6月17日
-
【サステナ防除のすすめ2025】水稲の本田防除(2)雑草管理小まめに2025年6月17日
-
米 収穫量調査 衛星データなど新技術活用へ2025年6月17日
-
価格高騰で3人に1人が米の消費減 パンやうどん、パスタ消費が増加 エクスクリエの調査から2025年6月17日
-
【JA人事】JA中野市(長野県) 望月隆組合長を再任2025年6月17日
-
備蓄米の格安放出で農家圧迫 米どころ秋田の大潟村議会 小泉農相に意見書送付2025年6月17日
-
深刻化するコメ加工食品業界の原料米確保情勢【熊野孝文・米マーケット情報】2025年6月17日
-
2025年産加工かぼちゃ出荷販売会議 香港輸出継続や規格外品の試験出荷で単収向上を JA全農みえ2025年6月17日
-
2024年産加工用契約栽培キャベツ出荷販売反省会を開催 旬別出荷計画の策定や「Z-GIS」の導入推進を確認 JA全農みえ2025年6月17日
-
和歌山「有田みかん大使」募集中 JAありだ共選協議会2025年6月17日
-
【浅野純次・読書の楽しみ】第110回2025年6月17日
-
転職希望者対象に「農業のお仕事説明会」 6月25日と7月15日に開催 北海道十勝総合振興局2025年6月17日
-
「第100回山形農業まつり農機ショー」8月28~30日に開催 山形県農機協会2025年6月17日
-
北海道産赤肉メロン使用「とろける食感 ぎゅっとメロン」17日から発売 ファミリーマート2025年6月17日
-
中標津町と繊維リサイクル推進に関する協定締結 コープさっぽろ2025年6月17日
-
神奈川県職員採用 農政技術(農業土木)経験者募集 7月25日まで2025年6月17日
-
【役員人事】ノウタス(6月17日付)2025年6月17日
-
「九州うまいもの大集合」17日から開催 セブン‐イレブン2025年6月17日
-
農薬出荷数量は1.5%増、農薬出荷金額は2.8%増 2025年農薬年度4月末出荷実績 クロップライフジャパン2025年6月17日