衛星システムで精密農業を実現 ヤンマー、日立2015年1月23日
日立造船、日立製作所、ヤンマーの3社は、このほど総務省が実施する「準天頂衛星システムの、信号電波有効利用に関する調査」の委託先に選定された。具体的にはオーストラリアの稲作農場で、高度測定信号を用いて自律走行型ロボットトラクターを制御し、実際の農作業を行う実証実験だ。
実証調査の正式名称は「海外における準天頂衛星システムの高度測位信号の利用に係わる電波の有効利用に関する調査」というもの。
準天頂衛星システムとは、日本?アジア?オセアニアにおいて利用可能とされる測位衛星システムのことで、衛星の発信する測位信号が、山やビルなどに遮られないことから、日本全国においても衛星測位が常時可能となる。
従来のGPS衛星から測位データを直接受信する方式では、測位精度10?20cmが限界だった。今回の調査では、オーストラリアの電子基準点を使用した新精密単独測位方式を適用することで測位精度を高め、誤差5cmの精度で農作業ができることをめざす。
2014年11月末に、同調査の最初の実証実験を行い、自律走行型ロボットトラクターを使用した稲の立毛時期における条間走行(植えた稲と稲の間をタイヤが通る走行)と農作業に成功した。今後は今年1月に、稲の生育状況を自律走行型ロボットトラクターで計測するなど、複数の農作業を時期を変えて行い、調査を推進していく。
(写真)
自立走行型トラクターの実演のようす
(関連記事)
・政策統括官を新設へ 農水省(2015.01.20)
・バイオイノベーションセンター設立 ヤンマー(2015.01.13)
・ICTで農作業・経営を効率化 アグリンピック(2014.12.15)
・ベトナムで合弁会社 ヤンマー(2014.12.05)
・イチゴの自動パック詰めロボット開発(2014.12.05)
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(173)食料・農業・農村基本計画(15)目標等の設定の考え方2025年12月20日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(90)クロロニトリル【防除学習帖】第329回2025年12月20日 -
農薬の正しい使い方(63)除草剤の生理的選択性【今さら聞けない営農情報】第329回2025年12月20日 -
スーパーの米価 前週から10円上がり5kg4331円に 2週ぶりに価格上昇2025年12月19日 -
ナガエツルノゲイトウ防除、ドローンで鳥獣害対策 2025年農業技術10大ニュース(トピック1~5) 農水省2025年12月19日 -
ぶどう新品種「サニーハート」、海水から肥料原料を確保 2025年農業技術10大ニュース(トピック6~10) 農水省2025年12月19日 -
埼玉県幸手市とJA埼玉みずほ、JA全農が地域農業振興で協定締結2025年12月19日 -
国内最大級の園芸施設を設置 埼玉・幸手市で新規就農研修 全農2025年12月19日 -
【浜矩子が斬る! 日本経済】「経済関係に戦略性を持ち込むことなかれ」2025年12月19日 -
【農協時論】感性豊かに―知識プラス知恵 農的生活復権を 大日本報徳社社長 鷲山恭彦氏2025年12月19日 -
(466)なぜ多くのローカル・フードはローカリティ止まりなのか?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年12月19日 -
福岡県産ブランドキウイフルーツ「博多甘熟娘」フェア 19日から開催 JA全農2025年12月19日 -
α世代の半数以上が農業を体験 農業は「社会の役に立つ」 JA共済連が調査結果公表2025年12月19日 -
「農・食の魅力を伝える」JAインスタコンテスト グランプリは、JAなごやとJA帯広大正2025年12月19日 -
農薬出荷数量は0.6%増、農薬出荷金額は5.5%増 2025年農薬年度出荷実績 クロップライフジャパン2025年12月19日 -
国内最多収品種「北陸193号」の収量性をさらに高めた次世代イネ系統を開発 国際農研2025年12月19日 -
酪農副産物の新たな可能性を探る「蒜山地域酪農拠点再構築コンソーシアム」設立2025年12月19日 -
有機農業セミナー第3弾「いま注目の菌根菌とその仲間たち」開催 農文協2025年12月19日 -
東京の多彩な食の魅力発信 東京都公式サイト「GO TOKYO Gourmet」公開2025年12月19日 -
岩手県滝沢市に「マルチハイブリッドシステム」世界で初めて導入 やまびこ2025年12月19日


































