世界初べと病に強い観賞用ヒマワリ タキイ種苗2015年2月10日
「F1DMRサンリッチオレンジ」を開発
タキイ種苗は、世界初となる観賞用切り花ヒマワリのべと病耐病性品種「F1DMR サンリッチオレンジ」を2月10日より日本国内で新発売する。
「F1DMR サンリッチオレンジ」は、べと病の複数のレースに対し耐病性を持っている。べと病はヒマワリに発生する最重要病害であり、その症状は葉の表面に黄緑色の斑点が現れ、葉の裏には灰色のカビが発生し、徐々に病斑を広げていく。
深刻な被害に遭った株は、丈が短くなり、切り花としての品質も損なわれ観賞価値を失ってしまう。べと病の病原菌は土に残り越冬するため、感染した植物体の残渣が原因で、翌春の初期から感染することがある。
また湿気の多い土壌を好み、気温15℃?25℃の間で発生しやすくなるのも特徴の一つだ。そのため天候に恵まれない年で薬剤防除などが徹底されない場合などに、切り花生産者はべと病の大きな被害を受ける可能性がある。特にヨーロッパでは深刻な被害が出ている。
「F1DMR サンリッチオレンジ」は、DMR(べと病耐病性)という革新的な付加価値が、生産者にとって高い出荷率と農薬散布の削減などのメリットをもたらす。到花日数(播種後から花が咲くまでの日数)、草丈、花形、花色は既存の主力品種である「F1サンリッチオレンジ」と同等。
この品種は栽培環境にもよるが、播種後およそ55?60日で開化し、春から夏、秋にかけての栽培に適している。 開発にあたり、タキイ種苗がオランダのべと病多発圃場で実施した生育比較試験の結果によると、播種から4週間後、従来品種はべと病に感染していたが、「F1DMR サンリッチオレンジ」には、感染症が一切表れなかった。
1991年に発売された「サンリッチ」ヒマワリは、今回、日本初のべと病耐病性品種を新発売したことで、さらに消費者、生産者に愛され安心して栽培できるシリーズとなった。タキイ種苗はこれからも更なるヒマワリ育種の可能性を追求していく考えだ。
「F1DMRサンリッチオレンジ」の価格は1000粒で3780円(税込)。
(写真)
上:F1DMR サンリッチオレンジ
下:サンリッチひまわりのロゴ
(関連記事)
・春の栽培3点セットプレゼント タキイ種苗(2015.02.05)
・冬至にカボチャ タキイ交配「えびす」が50周年(2014.12.16)
・機能性野菜が充実 タキイ種苗が新品種説明会(2014.11.13)
・理想のトマトは「甘み・香り」 タキイが調査(2014.10.10)
・好きな野菜はトマト 6年連続でトップ(2014.08.29)
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(164)-食料・農業・農村基本計画(6)-2025年10月18日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(81)【防除学習帖】第320回2025年10月18日
-
農薬の正しい使い方(54)【今さら聞けない営農情報】第320回2025年10月18日
-
【浅野純次・読書の楽しみ】第114回2025年10月18日
-
【注意報】カンキツ類に果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 高知県2025年10月17日
-
【国際協同組合年・特別座談会】いまなぜ二宮尊徳なのか 大日本報徳社鷲山社長×JAはだの宮永組合長×JAはが野猪野氏(1)2025年10月17日
-
【国際協同組合年・特別座談会】いまなぜ二宮尊徳なのか 大日本報徳社鷲山社長×JAはだの宮永組合長×JAはが野猪野氏(2)2025年10月17日
-
【国際協同組合年・特別座談会】いまなぜ二宮尊徳なのか 大日本報徳社鷲山社長×JAはだの宮永組合長×JAはが野猪野氏(3)2025年10月17日
-
25年度上期販売乳量 生産1.3%増も、受託戸数9500割れ2025年10月17日
-
(457)「人間は『入力する』葦か?」という教育現場からの問い【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年10月17日
-
みのりカフェ 元気市広島店「季節野菜のグリーンスムージー」特別価格で提供 JA全農2025年10月17日
-
JA全農主催「WCBF少年野球教室」群馬県太田市で25日に開催2025年10月17日
-
【地域を診る】統計調査はどこまで地域の姿を明らかにできるのか 国勢調査と農林業センサス 京都橘大学学長 岡田知弘氏2025年10月17日
-
岐阜の飛騨牛や柿・栗など「飛騨・美濃うまいもん広場」で販売 JAタウン2025年10月17日
-
JA佐渡と連携したツアー「おけさ柿 収穫体験プラン」発売 佐渡汽船2025年10月17日
-
「乃木坂46と国消国産を学ぼう!」 クイズキャンペーン開始 JAグループ2025年10月17日
-
大阪・関西万博からGREEN×EXPO 2027へバトンタッチ 「次の万博は、横浜で」 2027年国際園芸博覧会協会2025年10月17日
-
農薬出荷数量は0.5%増、農薬出荷金額は3.5%増 2025年農薬年度8月末出荷実績 クロップライフジャパン2025年10月17日
-
鳥取県で一緒に農業をしよう!「第3回とっとり農業人フェア」開催2025年10月17日
-
ふるさと納税でこどもたちに食・体験を届ける「こどもふるさと便」 IMPACT STARTUP SUMMIT 2025で紹介 ネッスー2025年10月17日