エノキタケに糖尿病予防効果2014年8月1日
JA中野市と東京農大が研究発表
エノキタケの機能性を研究している東京農大と長野県のJA中野市は7月31日、東京・世田谷区の東京農大で共同研究成果報告会を開いた。特に糖尿病予防効果を中心に最新の研究成果を報告。併せてJA中野市が開発した「えのき氷」のPRを行った。
JA中野市のエノキタケ栽培は50年以上の歴史があり、生産量では日本一を誇る。エノキタケをよく食べる地元の人が健康機能性を実体験していることから、同JAと東京農大の共同研究となった。
これまでエノキタケには体脂肪減少のほか、花粉症の抑制にも役立つなど、幅広い機能性が知られているが、平成23年から3か年の東京農大の江口文陽教授による臨床試験では、あらたに糖尿病の予防・改善に関する効果が確認された。
同教授の報告によると、摂食後1か月から、血糖値、糖尿病関連項目の検査値の変化の兆候がみられ、2か月目から有意な改善作用が明らかになったという。
試験に使ったエノキタケは、「えのき氷」と言い、エノキタケをジューサーで粉砕し、さらに製氷機で凍結させたもの。これによってエノキタケの細胞膜を破壊し、吸収しやすくなる。同時に保存が可能で、幅広く料理に使える。
「えのき氷」は、JA中野市の阿藤博文組合長が、消費量を増やすため、煎じて飲む薬草から発想し、自ら考案した。毎日の料理に使った自らの体験から「3か月で4kg体重が減り、妻の花粉症が軽くなった。食物には野菜や穀物の植物と、魚を含めた肉類の長い歴史があるが、キノコを第3の食物に育てたい」とPRした。
併せて座談会を開き、日本きのこマイスター協会の前澤憲雄理事長のほか、消費者団体の女性など約80人が参加した。
(写真)
エノキタケの機能性で意見交換した研究報告会
(関連記事)
・キノコ原木供給量 需要を23万本上回る(2014.06.18)
・ブナシメジに生活習慣病予防効果 JA全農長野(2014.05.23)
・夏こそキノコ食 JA中野市きのこ研がPR(2013.07.29)
・きのこ情報を満載 JA中野市(2013.04.18)
・【JA 人と事業】第2回 阿藤博文・長野県JA中野市代表理事組合長に聞く(2013.04.01)
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(172)食料・農業・農村基本計画(14)新たなリスクへの対応2025年12月13日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(89)フタルイミド(求電子剤)【防除学習帖】第328回2025年12月13日 -
農薬の正しい使い方(62)除草剤の生態的選択性【今さら聞けない営農情報】第328回2025年12月13日 -
スーパーの米価 前週から14円下がり5kg4321円に 3週ぶりに価格低下2025年12月12日 -
【人事異動】JA全農(2026年2月1日付)2025年12月12日 -
新品種育成と普及 国が主導 法制化を検討2025年12月12日 -
「農作業安全表彰」を新設 農水省2025年12月12日 -
鈴木農相 今年の漢字は「苗」 その心は...2025年12月12日 -
米価急落へ「時限爆弾」 丸山島根県知事が警鐘 「コミットの必要」にも言及2025年12月12日 -
(465)「テロワール」と「テクノワール」【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年12月12日 -
VR体験と牧場の音当てクイズで楽しく学ぶ「ファミマこども食堂」開催 JA全農2025年12月12日 -
いちご生産量日本一 栃木県産「とちあいか」無料試食イベント開催 JA全農とちぎ2025年12月12日 -
「いちごフェア」開催 先着1000人にクーポンをプレゼント JAタウン2025年12月12日 -
生協×JA連携開始「よりよい営農活動」で持続可能な農業を推進2025年12月12日 -
「GREEN×EXPO 2027交通円滑化推進会議」を設置 2027年国際園芸博覧会協会2025年12月12日 -
【組織改定・人事異動】デンカ(1月1日付)2025年12月12日 -
福島県トップブランド米「福、笑い」飲食店タイアップフェア 期間限定で開催中2025年12月12日 -
冬季限定「ふんわり米粉のシュトーレンパウンド」など販売開始 come×come2025年12月12日 -
宮城県酪初 ドローンを活用した暑熱対策事業を実施 デザミス2025年12月12日 -
なら近大農法で栽培「コープの農場のいちご」販売開始 ならコープ2025年12月12日


































