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【熊野孝文・米マーケット情報】コロナ禍で生き残りを模索する米穀小売店2020年4月28日

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【(株)米穀新聞社記者・熊野孝文】

【熊野孝文・米マーケット情報】

 
 先週の夜、首都圏の米穀小売店から突然電話があった。東京近県の県庁所在地に店舗を構えるこの米穀小売店はコメ業界に新規参入した個人経営者。若く経験は浅いのだが、大変なバイタリティーの持ち主で、営業は全て飛び込み。ある事業所から贈答用に小袋の精米商品を作れないかという依頼を受け、2万袋を2日徹夜して納品したというエピソードの持ち主。どうしたのか? 聞いてみるといきなり「コメの牽き売りをやったことのある人を紹介してくれませんか」という。牽き売りとは懐かしい言葉だが、その前に事情を聞くと、コロナ禍で自粛要請が出され、取引先の外食店のコメ需要が激減、このままでは立ち行かなくなるためとにかく何としてもコメを捌かなくてはいけなくなり、そこで思いついたのが牽き売り。
 思いついただけでなく、実際にバンに精米を積んで、東京まで出向き、昼間開いている外食店に片っ端からコメを売りに歩いた。それで4件の新規顧客を獲得したが、それだけでは失った需要には遠く及ばないので、何とかコメを捌く上手い牽き売りの方法はないか聞きたかったという。
 ネットでコメが買える時代に牽き売りをしている業者などいるはずもないと思ったが、急にある米穀流通業の経営者のことが頭に浮かんできた。この経営者は最初にコメビジネスで成功したのが牽き売りで、以前その武勇伝を聞かされたことを思い出した。不思議なこともあるもので、今度はこの経営者から翌日の朝に電話がかかって来た。要件は経営破たんした米穀業者の件で、情報交換した後、かかって来た電話で申しわけなかったが、どのような方法でコメを牽き売りしていたか聞いてみた。
 当たり前のことだが、トラックやバンに精米を積んで牽き売りしてもお客が買いに来るわけではない。まず、売る場所の狙いを定め、そこが団地であれば、事前にその団地の1軒1軒にチラシを投函する。そのチラシには○○日午後○○時より「お米の特売を団地広場で行います」と記す。この方法で大量に精米を売って来た。ただし、これは食管時代の話と、教えてくれた経営者が付け加えてくれた。たしかに今はどこでもコメが買え、自宅にいても宅配業者や生協がコメを運んでくれる。1点だけ可能性があるとすれば、団地の中には高齢者の居住者割合が極めて高いところもあり、限界集落の名付親に言わせると、田舎よりこの団地の方が限界集落だとのことで、ネットでコメを買う人は少ないと思われる。そうした団地に牽き売りをかけるのも一手かもしれない。とにかくコメ業界に限らず、今は誰も経験したことのない異常事態で何とか生き延びる術を自ら考えるしかない。

 東京の米穀小売店がこれまでにどのような影響があって、どんな対策をとっているのか小売商組合の理事長に話を聞く機会を得た。最初のアクシデントが学校の休校。学校給食用のコメが宙に浮いた。これはまだ終わっているわけではなく、5月6日に再開されると決まってはいない。どうなるのかと言うと、米穀小売店は5月分を納入するにはその分を手当てしなくてはいけない。3月、4月分はデッドストックになるのを避けるためその分は処分した。そこで発生した差損を都や文科省に補償してくれる要請しているが、学校給食はコメだけを食材に使っているわけではないので保留されたままである。そうした状況下にある中で5月分のコメを手当てしなければならないという状況下に置かれている。東京の小学校には平均すると500人ほどの生徒がおり、月10俵から15俵を納入しているが、江戸川区だけでも100校あるので扱う量は多く、当然差損の額も大きくなる。学校との契約書はどうなっているのかと言うと地方の中には学校給食会が補償するところもあるが、東京はそうはなっていない。学校がコメ代金を支払わないという事は考えられず、キャンセル条項が存在しない。文科省の要領には契約上の条項が示されているが、東京の実態はそうはなっていない。

 学校給食はまだ良い方で、最も深刻なのが都心部にある業務用専門の米穀小売店である。
 郊外の米穀店は2度にわたるコメ買いだめ騒ぎで、スーパーでコメを買えなかった消費者にコメを販売出来たが、都心の業務用専門店にコメを買いに来る消費者はいない。まさに需要が蒸発したのである。こうした都心の業務用専門店が必死になって行っていることは金融機関との交渉である。売上げを立てられないのだから返済する術がない。牽き売りで成功した前述の経営者は「最大の防衛策は売り先を多様化することしかない」と言っていた。

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