「事業性評価融資」の取り扱い開始-日本公庫2016年2月5日
日本政策金融公庫農林水産事業は、個々の農業者の経営能力や事業性に重点を置いた「事業性評価融資」の取り扱いを2月1日から開始した。
この事業性評価融資は、客観的な評価が困難な経営能力と事業性について(1)経営者能力と(2)経営戦略について定型化された項目で評価を行い、その結果を「見える化」しようというもの。 経営者能力については▽人間力=意思の強さ、行動力、リーダシップを持っているかなど、▽技術力=地域の標準単収以上の生産技術を持ち技術向上に努めているかなど、▽マネジメント力=財務状況を把握し経営課題に機動的に対応できるかなど、▽地域親和力=地域のなかで円滑に経営展開できているかなど、4項目を評価する。
また経営戦略については▽経営理念、ビジョンの明確性、▽強み・弱みをふまえた経営戦略の具体性、▽新たな事業の必要性、▽役職員の役割分担と責任の明確化など実行体制が評価項目となる。 借入希望農業者は相談時に事業性を評価するため経営ビジョンシートの作成について日本公庫側担当者と打ち合わせ、その後に作成したビジョンを提出する。日本公庫は経営ビジョンシートをもとに事業性評価書をまとめて農業者にフィードバック。農業者はそれをもとに、今後の経営戦略と戦略実施上の課題、アクションプランを公庫と検討して「経営発展プラン」を作成し借入申込み書とともに提出。それらをもとに最終審査が実施される。
また、27年度補正予算で農業経営基盤強化資金(スーパーL資金)について措置された金利負担軽減措置(TPP特別対策枠)と事業性評価融資による実質無担保・無保証人貸付の取り扱いも2月1日から開始した。
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