主食用米以外の推進を-JAグループの31年産方針2019年1月18日
JA全中は1月10日の理事会で31年産水田農業対策にかかるJAグループの取り組み方針を決めた。各県の生産数量の目安の積み上げでは、需要量よりも過剰生産となる懸念もあり、主食用以外の米の生産を推進していくことが重要だとしている。
30年産の主食用米の収穫量は733万tだった。ただ北海道、秋田、新潟などの作柄が悪く全国作況は98となった。JA全中は作況が100だった場合は743万tとなったと試算。これは30年産の適正生産量735万tにくらべて8万tの超過となる。主産県の作柄よくなかったから需給が均衡したが、作付け面積は適正ではなかった。
こうしたなか昨年11月に策定された米の基本指針では年間の需要減をこれまでの8万tから人口減少の影響を加味して10万t水準に見直し、平成31/32年主食用米等の需要量を726万tとした。そのうえで適正在庫水準(180万t)をめざすためには31年産では30年産収穫量733万tよりも7~15万t減らし、718~726万tとする必要があると基本指針で示した。
これを30年産で適正生産量とした735万tベースで比較すると、生産量を▲1.2%~▲2.3%削減する必要があることになる。しかし、JA全中が各県の目安を積み上げところ、削減率は▲0.5%~▲0.7%にとどまり国が基本指針で示した目安の削減率に達しないことが示された。
JAグループは、こうした状況を受けて過剰生産で需給が緩和し米価下落で所得が減少することになるとして、31年産では水田フル活用を通じて主食用以外の米生産を推進していくことが重要だとしている。
この取り組みをJAグループでは「米×コメ複合」として、主食用米と主食用米以外を組み合わせた複合経営の確立を推進していく。考え方としては、「1俵ではなく、1反(10a)あたりどれだけの収益を上げられるか」。それを政策支援を活用して実現していく。
31年産では水田活用直接支払交付金は交付単価を維持。畑作物の直接支払交付金(ゲタ対策)と米、麦、大豆等の収入減少影響緩和交付金(ナラシ対策)も維持される。
また、産地交付金を拡充し、30年産からは都道府県ごとに転換作物が拡大し主食用米の面積が29年産以降の最小面積より減少した場合に転換作物拡大加算として10a1万円が加算される。さらに31年産に限ってだが、30年産より主食用米面積が減少した場合に10a5000円の緊急転換加算が措置される。
そのほか、高収益作物等(園芸作物等、新市場開拓米、加工用米、飼料用トウモロコシ)拡大加算として10a2万円が交付される。
飼料用米や米粉用米では数量に応じ最大で10a10万5000円の交付がある。これに転換作物拡大加算などを加えれば最大で同15万円となる。輸出用米や加工用米にも最大で同5.5万円が交付される。また、確実な需要先である備蓄米もJAグループとして推進し需要に見合った米生産をめざす。
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