新潟県の24年産米仮渡金(JA概算金)「コシヒカリ1万7000円」 現場に歓迎の声2024年8月22日
JA全農にいがたは、2024年産米の仮渡金(JA概算金)を決め、県内JAに示した。
コシヒカリは1等60キロ当たり1万7000円(前年比+3100円)。魚沼産コシヒカリは1万9500円(+2300円)、岩船産と佐渡産はともに1万7300円(+3100円)となった。
全農にいがたの担当者は、「業者間の取引価格が上がり小売りが品薄になっているなど最近の状況も考慮し、JAが米を集められるよう考えながら金額を決めた。24年産の生育は、今のところ順調な見通しだ」と説明している。
概算金提示を受け、JA佐渡の松井和幸常務理事は「20年ぶりにこの価格(1万7300円)に戻った。生産資材も上がっていたので評価したいし、離農の歯止めになってほしい。佐渡でも大規模法人への農地集約が進んでいる。そうしたところの経営は安定すると思うが、小中規模の農家はなお苦しい。米農家の持続的経営や環境保全型農業の取り組み、何より若い人が希望を持って就農するためには、今年だけでなく、継続的な価格改善が必要だ。消費者もご苦労されていると思うが産地の事情もご理解いただきたいし、生産者団体として理解醸成のための情報発信を強化したい」と語った。
別の県内JA役員は「商系との競争の中、JAとしても米を集める必要があり、概算金が上がったと思う。資材も含め物価が高騰しているので、概算金が上がって良かった。今年だけでなく来年以降も継続的に上がってほしいが、価格が上がったために供給が増え需要が減って、また価格が下がるのではまずい。需給バランスが大事で、その調整が継続的課題だろう」と話している。
これを受け各JAが、生産者にJAが払う生産者概算金を決める([クローズアップ]米の仮渡金(概算金)って何? 参照)。
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日