25年産米 予想収穫量747万7000t 前年より68万5000t増2025年10月10日
農水省は10月10日、2025年水稲の作付面積と9月25日現在の予想収穫量を公表した。
主食用米の作付面積は飼料用米などからの転換があったため136万7000haで前年産に比べて10万8000haの増加が見込まれている。2020年産の136万6000ha以降で最高の作付面積となる見込み。
ふるい目幅1.7ミリベースの10a当たり収量は547kg(前年比101%)で予想収穫量は747万7000tとなり、前年産に比べて68万5000tの増加の見込みだ。6月末時点の水田の作付け意向調査では56万t増とみられていたが、さらに13万5000t増える見込み。
9月に策定した主食用米の需給見通しでは25年産米の生産量を「728万t~745万t」としていたが、これを予想収穫量をもとに「748万t」とすると来年6月末までの主食用供給量は929万t(6月末在庫:157万t+政府備蓄米供給量:24万t+748万t)となり、
需要量が変わらなければ(697万t~711万t)、来年6月末の民間在庫量は218万t~232万tと2015年の226万tを上回り近年では最大量となる可能性もある。
一方で政府備蓄米の量は放出によって29.5万まで減少している。食料安全保障の観点から今後は政府備蓄米の積み増しも課題になる。JA全中の山野徹会長は9日の会見で「政府備蓄米の買い入れ、買い戻しなど機動的な対応が必要だ」と強調した。
一方、農水省は生産者が使用しているふるい目幅(1.8ミリ、1.85ミリ、1.9ミリ)ベースの予想収穫量も公表した。それによると715万3000tで前年産より63万4000tの増加が見込まれる。
生産者が使用しているふるい目ベースの9月25日現在の全国の10a当たりの予想収量は524kgで前年産に比べ5kg程度の増加が見込まれている。
北海道では6月上旬までの日照不足により全もみ数がやや少なくなったことから前年産に比べ12kg減の550kg、沖縄県は田植え以降、4月下旬まで低温で推移したことから、14kg減の305kgと見込まれている。
東海以西は良好な作柄
ただし、北海道と沖縄県を除く各地域では、6月下旬以降、おおむね天候に恵まれ多くの地域で全もみ数が前年以上に確保された。東北556kg(前年産比同)、北陸516kg(同6kg増)、関東・東山524kg(同5kg減)、東海493kg(同19kg増)、近畿504kg(同16kg増)、中国516kg(同18kg増)、四国489kg(同18kg増)、九州479kg(同13kg増)が見込まれている。
刈り取りが終わった地域は坪刈りをもとに予想収量を算出したが、収穫前の地域はもみ数から予想した。9月25日時点で刈り取りが終了しているのは6割程度だという。
作況指数に代わり、米の出来不出来を表す「作況単収指数」は全国で102と見込まれる。これは生産者が使用しているふるい目幅ベースで算出した10a当たり収量の前年産までの5年中3年平均(最高と最低を除く)に対する収量の比率を示すもの。25年産米の作況単数指数を都道府県別にみると「97」から「108」まで差がある。
農水省は11月中旬に10月25日現在の予想収穫量を公表する。その際には、白未熟粒や胴割れ米の割合についても公表される。
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