三元豚を効果的に「霜降り豚肉」へ 飼養技術を開発 国産豚肉の国際競争力アップへ 近畿大学2023年6月2日
近畿大学生物理工学部(和歌山県紀の川市)食品安全工学科の白木琢磨准教授らの研究グループは、国内で最も多く生産されている食用豚の三元豚を、効果的に霜降りにする「アミノ酸比率法」を用いた飼養技術を改良し、汎用性の高い配合飼料での開発に成功した。
アミノ酸比率法で肥育した三元豚(左)と
通常配合飼料で肥育した三元豚(写真提供:独立行政法人家畜改良センター)
同研究によると、通常配合飼料で肥育した三元豚のロースでは粗脂肪が4%程度であるのに対し、研究チームがアミノ酸比率法を用いて設計した飼料で肥育した場合、ロースの粗脂肪が8%程度まで上昇し、見た目にもロースが霜降りになることがわかった。
この成果をもとに、「豚肉における脂肪交雑向上のための使用技術のガイドライン〜アミノ酸比率法の導入〜」を作成し、日本全国の畜産関連団体に普及活動を行う。2023年度には、一般農家における大規模実証試験も予定しており、国産豚肉の高品質化による国際競争力アップに向けて大きな前進が期待される。
なお、同研究は2020年度から2022年度の日本中央競馬会畜産振興事業「飼養技術の最適化と消費者評価による国産豚肉の競争力強化事業」として実施された。
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