日本初の品質管理基準を満たしたA2ミルク「日本A2協会牛乳」新発売 日本A2ミルク協会2024年2月28日
(一社)日本A2ミルク協会は3月1日、おなかに優しい牛乳として注目されるA2ミルクにおける日本初の品質管理基準であるA2協会認証制度の水準を満たした「日本A2協会牛乳」を発売。東京・大阪近郊の百貨店や食品スーパーなどの大手量販店が予定され、将来的には全国規模での展開を目指す。
日本初の品質管理基準を満たした「日本A2協会牛乳」の200mlと1000ml
「日本A2協会牛乳」は、日本A2ミルク協会による初のオリジナル商品として、消費者の安心安全を最優先し、専門家による学術研究と監修のもと開発された。これまで日本に定められていなかったA2ミルクの品質管理基準の検討から始まり、今年1月に日本初となるA2ミルクの認証制度を制定し試験運用を進めてきた。
3月からの正式運用開始に伴い、「日本A2協会牛乳」を発売。認証第一号のホリ乳業とともに生産をすすめている。ホリ乳業のオリジナル商品である河北潟A2牧場牛乳もあわせて商品化する。
商品化に伴い、海外を中心に報告されているA2ミルク以外のミルクが混入した類似商品の流通事例を踏まえ、日本において未然に防ぐことが課題となっていた。こうした背景から、「日本A2協会牛乳」は、厳選された特約牧場によってのみ生産。トレーサビリティの観点から生産~輸送~加工まで、一貫した高い水準での品質基準が保証されている。
A2ミルクがおなかに優しい牛乳と呼ばれる理由は、乳糖不耐症状が緩和されることがある。牛乳を飲むとおなかがゴロゴロする要因とされるタンパク質「ベータカゼイン」を持つ牛の遺伝子は、A1型とA2型の2つのタイプがあり、A1型の遺伝子が消化不良を起こすとされる。A2ミルクは、この乳中の「ベータカゼイン」がA2型のみであることが特徴。A1型とA2型の違いは、中に含まれる209個のアミノ酸連鎖の67番目のポジションがA2の場合「プロリン」、A1の場合は「ヒスチジン」となり、この違いが消化過程において違いを生む。昨今の学術研究により、この違いが様々な箇所に作用し、体質によっては継続的な摂取により自己免疫疾患などを引き起こす原因物質や乳糖不耐症状が緩和されることが明らかになった。
また、A2ミルクは高付加価値による価格転換が期待されている。トレーサビリティの観点から、A2ミルクの商品化は従来の牛乳の流通体制では実現できないため、自主流通が必要不可欠になる。こうした理由から、より適正な対価に繋がることで酪農業界における収益構造を大きく改善する持続可能性に向けた取り組みとしてもA2ミルクへの期待が高まっている。
「日本A2協会牛乳」200mlは162円、同1000mlは389円。いずれも税込。
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