配合飼料供給価格 1トン当たり約2200円値上げ 円安とシカゴ相場上昇など要因 全農2024年6月21日
JA全農は6月21日、7~9月期の配合飼料供給価格を4~6月期に対して全国全畜種総平均で1トン当たり約2200円値上げすることを決定した。
改定額は地域別、畜種別、銘柄別に異なる。
トウモロコシのシカゴ相場は3月には1ブッシェル(25.4kg)4.4ドル前後で推移していたが、3月28日発表の米国農務省の米国産トウモロコシの作付面面積見通しが事前予想を下回ったことや、米国産地での降雨による作付遅延懸念などから上昇し、現在は同4.5ドル前後で推移している。
全農によると、今後は、南米産地の作柄や米国産新穀の生育期の天候などに左右される相場展開が見込まれるという。
大豆粕のシカゴ相場は、3月上旬には1トン370ドル前後だったが、5月に洪水が発生したブラジルの生産量減少懸念で相場が上昇し、現在は1トン400ドル前後で推移している。
国内の大豆粕価格は、シカゴ相場の上昇と円安の影響で値上がりが見込まれる。
海上運賃は米国ガルフ・日本間のパナマックス型海上運賃は2月には1トン50ドル台後半で推移したが、中国向け石炭輸送需要の増加や、中東情勢の緊迫化による原油相場の高騰などで3月には同65ドル前後まで上昇した。その後、石炭向けの船腹需給が緩和したことで現在は同60ドル前後で推移している。
全農によると、今後は南米産トウモロコシの輸送需要が本格化するが、船腹需給は緩和しているため現行水準で推移する見込みだという。
パナマ運河の渇水による通航制限は、5月からの雨季で水位が回復傾向にあるものの依然として水位は低く、一部で継続されているという。
円相場は、4月末に一時160円台となり、その後、日本政府が為替介入を実施したが、日米金利差が拡大した状態が継続していることから現在は158円前後で推移している。
このようにシカゴ相場の上昇によるトウモロコシや大豆粕の値上がりと円安の影響で配合飼料供給価格は値上げとなる。
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