全中は明確な改革方針を 新世紀JA研が要請2014年8月7日
「6次化」にはモデル的農場で
全国JA組合長などの相互研鑽・交流を目的とした新世紀JA研究会(代表:藤尾東泉・JAいわて中央組合長)は8月6日、JA全国組織や農林中金、農水省などへの要請活動を行った。同研究会が7月に千葉県のJA市川市で開いた第16回セミナーでて決議した「大会アピール」に基づき、今日の農政・農協の課題について要請した。藤尾会長など同研究会の役員が参加した。
大会アピールで挙げた課題は、[1]農業・農協改革との農業振興策、[2]TPP阻止、[3]東日本大震災への対応、[4]農畜産物への消費税課税除外、[5]預金保険制度の掛け金凍結、[6]協同組合理念の理解促進など。
JA全中では、全中の果たすべき役割について、全中自身の明確な方針と、それに基づいて指導力の発揮、実行したことの検証の徹底などを求めた。JA全中の大西茂志常務は「単位JAの事業をサポートするのが中央会の任務であり、信用と共済事業はなるべくJAの負担を軽くし、営農事業を通じて地域に協同性を取り戻すようにしていく」と述べた。
JA全農では、全農の株式会社化について、神出元一専務は、「従来行っている事業で、これ以上の会社化は考えていない。全農本体の会社化は唐突だ」と、規制改革会議の提案する形での全農の会社化を否定した。また「モデル農場」については、平地、中山間地、都市近郊の3タイプで検討したいとの意向を示した。
農林中金では、農水産業協同組合の「貯金保険制度」の掛け金凍結について、河野良雄理事長は、「これは国の制度だが、努力する」と述べた。また人材育成では、JAと「同じ目線で仕事をしていきたい」と、現在、設置を進めている「農林中金アカデミー」への期待を示した。
このほか、農水省経営局および協同組織課などに同じ要請を行った。
(写真)
要請活動を「大会アピール」を渡す藤尾東泉代表(左)と河野良雄理事長
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