日常生活を支える「移動販売 福の助商店」 JA水郷つくば2020年4月15日
茨城県南部にあるJA水郷つくばの管内のかすみがうら市や北相馬郡利根町では商店が減少し、高齢者が増え、日常の買い物に困っている人たちが増加している。こうした中で同JAの竜ケ崎地区本部営農課では、利根町役場福祉課からの販売委託を受け、「移動販売 福の助商店」を運行し、高齢者などを支援している。
羽根野集会所で販売する「移動販売 福の助商店」
1月28日からスタートした移動販売事業は、国の「高齢者等買い物弱者移動販売事業」を使って利根町が運営主体となり、JA水郷つくばに販売を委託するかたちで実現した。
同町はホームページで、この事業の目的として
▽利便性の向上により、高齢者や障がいを抱えた人などが住みなれた地域で安心して暮らせるまちづくりを推進する。
▽高齢者の運転免許証返納による交通安全に寄与する。
▽出不足がちな一人暮らし高齢者や高齢者世帯に対し、商品を目で見て選ぶことができる「買い物の楽しさ」を実感してもらい、健康保持増進や介護予防に繋げていく。
の3点を挙げている。
同JAの竜ケ崎地区本部営農課によると、利根町役場福祉課と昨年の6月ぐらいから協力して計画を詰めてきたという。町内の地区と販売場所の下見を行って販売拠点28か所を選定。1日に7か所で販売する4グループを編成した。
当初は、軽トラック1台で運行することとしていたが、それでは足りず、軽バンも導入し、計2台・運転手2人で運行することとした。経費は町からの委託費でまかなう。
また、売れ行きは、販売拠点ごとに差がある。音楽をかけて到着を知らせているが、各拠点での販売時間が30分であるため、団地の拠点ではたくさんの人が集まりやすいが、農家が暮らす地域の集会所などには自宅から離れている人もいて終了時間間際になってやってくる人もいるのだという。
運行スケジュールは1か所の販売拠点に月2回となる。地区によっては10人ぐらいが楽しみにして待っていてくれる。皆が集まって話をするのが楽しいようだ(同営農課)という。
売り上げは、70品目くらいの商品を販売し、30人から40人の利用があり、3万~4万円程度。そのうち野菜が半分ぐらいを占め、あと半分は食品や日用雑貨品となっている。
(関連記事)
・【クローズアップ・買い物困難者支援】「買い物困難者」を支えるJAや生協の取り組み(2020.01.14)
JA水郷つくば竜ケ崎地区本部が行う「移動販売福の助商店」の5月から7月までの運行スケジュール。
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