農業の危機 農家支援に全力 JA全農菅野会長が総代会で2022年7月27日
JA全農は7月27日に総代会を開いた。菅野幸雄会長は「農業の危機。農家支援に全力を上げる」と総代の質問に答え、「なくてはならない全農」へ事業推進の決意を改めて強調した。
あいさつする菅野会長
菅野会長はあいさつで「令和3年度はコロナ禍や、海外原料価格の高騰など厳しい事業環境のなか、中期計画最終年度の取り組みを強化。5つの最重点事業施策に取り組んみ改革の成果は確実に上がっていると認識している」と述べた。
また、本年度からの新たな中期計画では「2030年の全農グループのめざす姿を「持続可能な農業と食の提供のために、なくてはならない全農であり続ける」と定めた。ロシアによるウクライナ侵攻や世界の人口増加、気候変動などによって食料自給率や食料安全保障の重要性が改めて見直されている。今まさに食と農の持続可能性が問われている。JAグループが機能分担をするなかで一体となって経済事業を推進し、その役割を果たしていくことが一層重要となっている」として「生産基盤の維持を最重要課題として取り組んでいく」と強調した。
来賓としてあいさつした中家徹JA全中会長は「生産資材価格の高止まりには菅野会長とも連携しながら危機感を持って政府・与党への働きかけをしていく」と述べたほか、「全農による肥料の安定確保のための調達先の多様化などを評価する声は多く、生産振興に向けて、なくてはならない全農の役割はますます大きくなる」と期待した。
総代会には事業報告と剰余金処分案、経営管理委員の補欠選任など議案が提出されすべて承認された。
事業実績は計画4兆5000億円に対して実績4兆4724億円で計画比では99%だが、前年比では103%となった。
当期末処分剰余金は305億円。任意積立金取崩額を合わせ306億円となった。剰余金処分額のうち、利益準備金に19億9000万円、任意積立金(災害対策積立金、肥料協同購入積立金、海外原料価格安定積立金など)に229億円とした。出資配当金は計画の2%を3%に引き上げた。
3氏の退任で経営管理委員の補欠選任が行われ、佐々木琢磨宮城県本部運営委員会会長、神農佳人長野県本部運営委員会会長、竹村敬三滋賀県本部運営委員会会長が選任された。
重要な記事
最新の記事
-
【注意報】水稲の斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 山口県2025年7月8日
-
なぜ米がないのか? なぜ誰も怒らないのか? 令和の米騒動を考える2025年7月8日
-
2025参院選 各党に聞く「米・農政・JA」 【立憲民主党】「食農支払」で農地と農業者を守る 野田佳彦代表2025年7月8日
-
2025参院選 各党に聞く「米・農政・JA」 【自由民主党】別枠予算で農業を成長産業に 宮下一郎総合農林政策調査会長2025年7月8日
-
2025参院選 各党に聞く「米・農政・JA」 【日本共産党】価格保障・所得補償で家族農業守る 田村貴昭衆議院議員2025年7月8日
-
2025参院選 各党に聞く「米・農政・JA」 【れいわ新選組】農業予算倍増で所得補償・備蓄増を やはた愛議員2025年7月8日
-
【第46回農協人文化賞】集落と農地 地域の要 営農事業部門・広島市農協組合長、広島県農協中央会会長 吉川清二氏2025年7月8日
-
【第46回農協人文化賞】若者を育てる農協に 営農事業部門・北海道農協中央会前会長、常呂町農協前会長 小野寺俊幸氏2025年7月8日
-
トランプ政権の移民摘発 収穫できず腐る野菜「農家に大きな打撃」2025年7月8日
-
【第46回農協人文化賞】常に農協、農家のため 営農事業部門・全農鳥取県本部上席主管 尾崎博章氏2025年7月8日
-
150年間受渡し不履行がなかった堂島米市場【熊野孝文・米マーケット情報】2025年7月8日
-
2025参院選・各党の農政公約まとめ2025年7月8日
-
米価 6週連続低下 3600円台に2025年7月8日
-
【JA人事】JA秋田しんせい(秋田県)佐藤茂良組合長を再任(6月27日)2025年7月8日
-
【JA人事】JA北九(福岡県) 新組合長に織田孝文氏(6月27日)2025年7月8日
-
【JA人事】JAかながわ西湘(神奈川県)天野信一組合長を再任(6月26日)2025年7月8日
-
【JA人事】JAえひめ中央(愛媛県)新理事長に武市佳久氏(6月24日)2025年7月8日
-
宇都宮市に刈払機を寄贈 みずほの自然の森公園へ感謝と地域貢献の一環 JA全農とちぎ2025年7月8日
-
岡山の農業を楽しく学ぶ 夏休み特別企画「食の学校2025」 JA全農おかやま2025年7月8日
-
農業高校生研修を開催 秋田北鷹高等学校、増田高等学校の生徒が参加 JA全農あきた2025年7月8日