コメリ、JA山梨みらいと協業にむけ協議開始 5JAではコメリ店舗でJA商品販売 営農経済事業の収支改善も2024年10月24日
ホームセンター大手のコメリとJA山梨みらいが、協業に向けた協議を開始する。コメリとの協業で各JAは何をめざし、どんな事業が展開されているのか。実績と課題を探る。

コメリ店舗のJAコーナー
コメリはすでに5JAと協業を行い、2JAと協議中。すでに協業を実施しているのはJA上伊那、JA山形おきたま、JA紀の里、JA伊勢、JA多気郡で、協議中はJA沖縄と今回のJA山梨みらいである。
1994年から農業資材(生産資材、出荷資材)の取り扱いを始め、農業事業決済専用カード「アグリカード」発行、ECサイト「コメリ産直市場」開設など農業分野に注力してきたコメリが、JAとの協業に踏み出したのは2020年。最初の相手はJA上伊那だった。
発端は経済事業改革の一環で資材店舗の削減を検討したこと。組合員には逆に年中無休、朝から夜まで開いている資材店を望む声があるなか、農林中金長野支店の仲介でコメリとの協議を開始し、コメリの売り場を借りてJAの生産資材を売るインショップ委託販売方式で合意した。
当時の御子柴茂樹組合長は本紙インタビューで、「コメリとのインショップ契約は経済事業の集約と利便性の向上を目指したもので、提携の最大の意義はここにあります」「提携の目的は、地域でJAでなければできない事業に経営資源を集中することにあります」と語った(2020年12月13日掲載)。

コメリでのインショップ、オープンの式典(令和2年3月1日)
それから4年8ヵ月。コメリとJAとの協業第1号はどうなっているか。「JAの資材店を10店舗から5店舗に減らした中、組合員の利便性を確保できたのが良かった」とJA上伊那の下島芳幸専務は話す。
8つのコメリ店舗でJAの生産資材を販売してもらっているが、売り上げは年間4000万円ほどで安定している。農家組合員にとって生産資材は事前予約の共同購入が基本で、足りない時などに店舗で買う。
コメリはDX化などオペレーションが進んでいて、広い店舗も2、3人で回している。「その点は勉強になりますね」と下島専務も感心する。
資材店を半減し固定費を減らしながら供給はあまり落とさなかったことで、JA上伊那は2022年から資材部門の黒字化を達成した。資材店を絞り込みながら組合員の利便性を維持できたのは、コメリと組んだ効果といえる。
「JAの店だと農協カードで掛け売りができ、データは青色申告に活用できますが、コメリでは農協カードは使えません。ここを何とかしてほしいという要望は出ています」
コメリとの連携で組合員の利便性を確保、向上しつつ、資材店の集約で固定費を圧縮し営農経済の収支を改善する。2023年2月から協業を開始したJA伊勢の中井一樹経営企画副部長も「黒字まではいきませんが、うちでも収支改善できています」と話す。
JA伊勢では、管内のコメリ13店舗でJAの生産資材を販売している。「スペースの関係で、閉じた資材店にあったものをすべては置けないので、品揃えについての要望は組合員からあります。コメリさんと話しながら、ニーズの高いものを季節に合わせて置くよう調整しています」と中井副部長は言う。
コメリの広報担当は、「インショップの形でJAさんの商品を置いているのは現在、34店舗です。当社の店舗が受け皿になって、地元の農家さんに買う場が増えればいいと思います。ご縁があれば、さらに広げていきたいですね」とコメントした。
このほど協業にむけた協議を開始するJA山梨みらい営農経済部の高野睦雄さんは、「管内は兼業農家が多く、コメリさんと組むことで利便性が向上できるのでは、と考えました」と話す。具体的に何をするかなどは未定だが、「農家さんのためという点で、JAとコメリは同じ方向を向いていると思います。だからタッグを組んで何かできないか考えたい」と高野さんは意気込んでいる。
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