JAの活動:今さら聞けない営農情報
有機農業とは23【今さら聞けない営農情報】第142回2022年3月19日
令和3年5月12日に決定された「みどりの食料システム戦略」では、有機農業の推進が大きな目標となっています。有機農業に取り組むあるいは拡大するためには、有機農業についてよく理解する必要があり、本稿では、その大元となる有機JAS規格について解説しています。過去3回(N0.137、No.138、No.139)に渡り、別表2の有機栽培で使用できる農薬等資材の概略をご紹介しました。現在、別表2で示された資材を使用する際の留意点を、掲載されている順番に沿って連番で紹介しています。
5.デンプン水和剤
粘着性のあるデンプン(食品)を製剤化したもので、マシン油などと同様に害虫の体にデンプンがかかると、行動を制限し、気門をべっとりとふさぎ呼吸ができなくて窒息死します。商品名の「粘着くん」は、ハエ取り紙的な効果を連想しますが、残念ながら害虫の体に直接かからないと効果がありませんので、害虫の発生初期に害虫の体にかかるよう葉裏まで丁寧に散布します。害虫の発生盛期には発生に合わせて、5日~7日間隔で繰り返しの散布が必要です。なお、効果のある害虫はハダニ類やアブラムシ類といった一部の微小害虫に限られますので、ラベルをよく確認して使用して下さい。また、溶けにくいのでよく撹拌し、ダマが残った状態で使用しないように注意して下さい。
6.脂肪酸グリセリド乳剤
マシン油やデンプン水和剤と同様に害虫の体に直接散布することで効果を示します。ただし、防除できる害虫は、アブラムシ類、コナジラミ類、ハダニ類、サビダニ、チャノホコリダニと幅広く、使いやすい製品です。特に、デンプン水和剤では効果が無いチャノホコリダニにも効果があり、特に野菜の栽培でも使い勝手が良い製品です。
大豆レイチンと同様に、うどんこ病に効果がありますので、うどんこ病と害虫が併発している場合には便利です。この製品についても、発生の盛期には、害虫やうどんこ病の発生状況に合わせて、短い間隔繰り返し散布が必要になります。
7.メタアルデヒド粒剤
有効成分のメタアルデヒドは、ナメクジ類やカタツムリ類、ジャンボタニシなどを誘因する効果があり、誘引された後にメタアルデヒドを食べてすぐに麻痺を起こして異常行動をするか死亡します。その結果、即効的に食害を止めることができます。この薬剤の有効成分は化学合成品になりますので、有機栽培ほ場への直接散布はできません。ほ場や作物を薬剤が接触しないように留意し、捕虫器などの容器に入れて使用します。
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