JAの活動:年頭あいさつ2019(JAグループ)
奥 和登 氏(農林中央金庫 代表理事理事長)2019年1月1日
次期中期戦略実行へ
謹んで新年のご挨拶を申しあげます。
平素は、当金庫およびJAバンク業務に格別のご支援・ご協力をいただきまして、厚く御礼申しあげます。
昨年は度重なる豪雨や台風、地震災害等によりまして、全国各地で多大な被害が発生いたしました。被害に遭われました組合員・利用者、系統役職員の皆様方に対しまして、心からお見舞い申しあげます。
足下のJAバンクの取り組みについてご紹介しますと、「JAバンク自己改革の完遂」に向けて、農業所得増大・地域活性化応援プログラムの諸施策の実践や移動店舗の配備、農業応援金融商品の販売等、JAバンクの役職員が創意工夫しながら取り組みを進めています。 農業メインバンク機能の強化については、県域担い手サポートセンターの全県域での設置や、農業法人等への訪問回数を増やしてコミュニケーションを活発にしていること等により、農業資金の新規実行額は順調に積み上がっています。生活メインバンク機能についても、利用者のライフイベントに合わせた商品提案、住宅ローンをはじめとしたJAバンクローンの取組強化を図り、「利用者のメイン化」を進めています。
一方で、JAバンクを取り巻く環境は、人口減少等による農業構造の変化や事業基盤の縮小、マイナス金利の長期化による資金収支の悪化等、日々厳しさを増しているものと認識しております。
こうしたなか、本年は次の「JAバンク中期戦略(2019年度~2021年度)」をスタートさせる節目の年でもあります。新たなJAバンク中期戦略では、「総合事業としての強みを発揮しながら、組合員・利用者目線による事業対応を徹底するとともに、持続可能な収益構造を構築することで、農業・地域から評価され、選ばれ、必要とされる存在であり続けること」を大きな方向性に定め、取り組みを進めていくこととしています。
具体的には、(1)農業者の経営課題に対する幅広いソリューションの提供を通じて、農業者の満足度向上と農業所得増大・地域活性化を実現する「農業・地域の成長支援」、(2)農業・地域の資金ニーズへの適切な対応を通じて、金融仲介機能の一層の発揮を目指す「貸出の強化」、(3)組合員・利用者の希望する人生設計に合わせた資産形成・資産運用等を提案し、組合員・利用者との関係深化を目指す「ライフプランサポートの実践」、(4)店舗・ATMの再編や店舗機能の見直し等を契機として、組合員・利用者の利便性・満足度向上とローコストな事業運営の実現を目指す「組合員・利用者接点の再構築」、の4つを大きな柱に取り組んでまいります。
当金庫といたしましても、役職員が覚悟と危機感を共有したうえで、目指す姿である「農林水産業と食と地域のくらしを支えるリーディングバンク」に向けて、一丸となって取り組んでまいります。
皆さま方の、より一層のご理解・ご協力をお願い申しあげるとともに、今年一年のご健勝とご繁栄をお祈り申しあげ、新年の挨拶とさせていただきます。
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