JAの活動:ウィズコロナ 命と暮らしと地域を守る農業新時代への挑戦
日本一の農事組合法人「となん」の挑戦(中)小林光浩JA十和田おいらせ理事2020年8月5日
下湯沢フレッシュ直売所・食材加工センターの元気なメンバー
生活活動も組織で実践
農事組合法人「となん」の活動を支えている15集落営農組織「営農実践班」のひとつである「湯沢営農実践班」の営農部と生活部の活動内容を紹介する。この湯沢営農実践班は、組合農家83戸の集落で、農事組合法人「湯沢農業生産組合」としての活動をしている。この湯沢営農実践班である農事組合法人・湯沢農業生産組合は、法人化して3年目を向かえ、営農部と生活部の活動だけではなく、ライス部会、野菜部会、直売部会の組織を持っていて、まさに湯沢営農集落における農協である。
また、農地・水管理は、「羽場営農実践班(組合員農家83戸)」や「上飯岡営農実践班(組合員農家97戸)」の一部とともに、盛岡市都南地域に10ある農地・水・環境保全協議会の一つである「飯岡水土里の会」を組織し、599haの水田を管理している。
湯沢営農実践班(農事組合法人・湯沢農業生産組合)の2019年度(令和元年度)の業務報告書では、営農部の事業実績は16事業、生活部の事業実績は6事業、合計22事業に取り組んでいる。こうした活動は、まさに集落営農組織による農協活動である。営農と暮らしを守る地域の協同組合社会づくりをすすめる協同組合活動を展開している。
作業ごと集積めざす
熊谷会長は、「農地を集積することは簡単にはできない」「でも、農作業の集積を進めるための農地の利用権設定だと言うと、比較的容易に進めることができる」という。
今は、収益性が低い水田・畑作等の土地利用型農業の経営が厳しい。それでも水田農業を続けているのは、先祖代々大事にしてきた農地を守るためである。でも、農家の高齢化が進む集落では、水田の維持管理さえもままならない。
熊谷会長は、「作業集積には2つの内容がある」という。
それは、(1)農作業ごとの分業化による農業経営効率化と、(2)農業機械・施設の共同利用による農業経営効率化である。
こうして作業ごと集積の取り組みを集落営農組織が行うことで、農業機械の減価償却等の経営コストを皆で分担することと、作業効率向上による生産コスト削減、国の補助金を最大限に活用する等、水田・畑作等の土地利用型農業での収益性を確保でき、参加した農家に対しての利益配分ができるのである。
農事組合法人「湯沢農業生産組合」と「下湯沢フレッシュ直売所」
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日