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JAの活動:【第29回JA全国大会特集】コロナ禍を乗り越えて築こう人にやさしい協同社会

【JAの挑戦・ブランド産品の営農指導】産地座談会 JA山形おきたま×JA鳥取中央(2)【第29回JA全国大会特集】2021年11月17日

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JAグループは、10月29日に開いた第29回JA全国大会で、改めて「農業者の所得向上」と「農業生産の拡大」への取り組みを確認した。それには安定したブランド産地づくりが欠かせない。ブランド産地とは品目、栽培・販売など総合的な取り組みの結果であり、JAの営農指導・販売の力量が問われる。11月2日、4日配信の「挑戦 ブランド産地づくり」の続編として、ブドウの「デラウェア」、ブロッコリーにおいて、現場で生産者とともに産地づくりに取り組んだJA山形おきたまの柴田啓人士氏とJA鳥取中央の後藤慎司氏にそのポイントを聞いた。両人は、本年2月にJA全中が開催した第5回JA営農指導実践全国大会で最優秀賞と審査員特別賞をそれぞれ受賞した。(司会進行はJA全中・肱岡弘典常務理事)

【JAの挑戦・ブランド産品の営農指導】産地座談会 JA山形おきたま×JA鳥取中央(2)

【出席者】
・JA山形おきたま営農経済部園芸販売課課長補佐  柴田啓人士氏(=写真右)
・JA鳥取中央琴浦営農センター果実園芸課 後藤慎司氏(=写真中央)
(司会進行)JA全中常務肱岡弘典氏(=写真左)


所得と直結 重責と誇り胸に 信頼と共選で意欲引き出す

働き方改革提案 生産者を元気に

端境期での栽培を指導

後藤 非常に難しいプロジェクトだとは思ってはいます。しかし、チャレンジ精神旺盛で、力のある若い生産者がいます。その人たちと力を合わせて規模拡大し、また他品目を栽培している生産者にブロッコリーの魅力をアピールし、栽培を呼びかけていきたいと思っています。

ブロッコリーは年間を通じて収入があり、作業の機械化も進んでいるので、経営規模拡大に適した品目です。新規参入も含め、元気な若手の生産者もいます。鳥取のブロッコリーの強みは端境期に作れることですが、端境期の栽培は難しいので指導が大事です。生産者とコミュニケーションを強め、目標達成を目指したいと考えています。

肱岡 500haには時間がかかると思います。次の世代の担い手が必要ではないですか。

後藤 いまのブロッコリー生産部の役員は30代が中心ですから心配ありません。ブロッコリー生産と、自分と家族のプライベートの時間を両立できる働き方のモデルをつくり、それを見た次の世代となる子どもたちが、農業は楽しいと感じてくれるような産地をつくりたいですね。それにJAがしっかり関わって条件づくりをする。このように生産者が元気で土地もあります。500haの産地づくりはそう遠くないと思っています。

肱岡 ぜひ達成してほしいですね。ところでJA山形おきたまの商品開発はどのような取り組みですか。

柴田 オリジナル商品開発は、「デラウェア」の一層のブランド化のため、園芸販売課だけではなく他の部署と一緒に取り組んでいます。年に一つの商品開発を目指し、これまで「山形グミおきたまデラウェア」や「山形おきたまデラウェアアルコールフリー」、「山形おきたまデラまめ」を発売してきました。昨年度は第4弾の商品、「おしどりミルクケーキ」を商品化しました。

肱岡 ブランド産地づくりに最も必要なことは何だと思いますか。

柴田 JAに関しては、しっかり後継者づくりをすることだと思います。省力化を図りながら次の生産基盤を確保するとともに、出荷・販売を効率化する必要があります。例えば現在、果実や野菜は生産者が箱詰めしていますが、収穫の時点でコンテナに入れ、そのまま搬入でき、選果はJAが引き受けるなど作業の効率化が必要だと思っています。

後藤 日常業務では、常に考え、提案、実行に移すことが大事です。先任者が苦労して築いた産地を維持発展させる義務が私たちにはあります。特に、辛いこと楽しいことを生産者と共有し、産地の存亡をかけるようなことが起こったときは、生産者に的確な解決策を提案できる指導者でありたいし、そのような指導者が求められていると思います。


現場と二人三脚 未来開く覚悟で

肱岡 JAの指導員は普段から勉強し、情報収集を怠らないことですね。情報収集はどのようにしていますか。

後藤 タキイ園芸専門学校の時の知り合いが全国にいます。あと生産者、種苗メーカーの担当者などとのコミュニケーションで情報を得ています。

肱岡 人脈づくりが大事ですね。

柴田 同じ世代、特に生産者と情報交換を大事にしています。

肱岡 柴田さんは、別のところで「JA人生において、大変貴重な体験だった。営農指導員として大きく成長できた」と述べています。また後藤さんは産地づくりを「芸術品」と例えています。その思いを聞かせてください。

生産者と共に喜ぶ

柴田 プロジェクトを任され、四つの成果として報告しました。貴重な経験をさせてもらいましたが、私のような経験をしていない若い園芸担当者がまだ大勢います。そうした若い職員には、生産者との関わりを持ち、楽しく仕事をしてほしい。そのためには、若い内部の職員と話す機会を増やし共に成長していきたいと考えています。

産地づくり芸術品並み

後藤 産地づくりが「芸術品」と思ったのは、各地区に特産物がありますが、この時期には何県産の野菜だと認識されている産地には、生産者やJA、関連機関などが一丸となって取り組んでおり、どの産地にもドラマがあると感じています。琴浦ブロッコリーもドラマがあり、誰かが欠けてもできませんでした。その意味で「芸術品」だと思ったのです。

イメージする産地づくりは、時代の変化を見極め、JA職員として農家組合員とともに新しい世界を切り開く覚悟を持ち、やり方や方向性をしっかりと示すことです。それが職員の信頼につながり、10、20年後も愛されていくJAができる。営農指導としてここが重要だと思います。

肱岡 最後になりますが、本日はお二人の話を聞いていて、JA職員としての誇りを強く感じました。それは何故でしょうか。

後藤 鳥取は大消費地から離れた地方なので、運賃もかかり、農産物を個人で出荷しても商談できないことが多々あります。そこでJAがしっかり販売すれば、生産者は得意分野の栽培に集中できます。個人ではなく、全員の所得が上がるようにするには協同の力が必要だということを実感してきました。

柴田 生産者から喜ばれるのが一番です。出荷に協力いただける生産者の要望に応えることができると、そのときだけでなく、その先も信頼関係が続きます。信頼を得て楽しく仕事ができること、それがJA職員ならではの誇りかなと思います。

肱岡 まさに協同組合運動者としての誇りを感じました。本日はありがとうございました。

【座談会を終えて】

これまで、農家組合員から罵倒されるような苦い経験も積み重ねながら、農家と一緒に落胆したり、歓喜したり、まさに農家組合員に寄り添い、苦楽を共にしてきた二人は、農家組合員から信頼されているという揺るぎのない自信に満ち溢れていた。また、農協職員であること、協同組合運動者であることに対する強い誇りも感じられた。

二人と対談しながら、なぜこのような担当者が育ったのか、ふと疑問が湧いた。二人が普段接している農家組合員に人間性も含めて鍛え上げられたことは言うまでもないが、そのような彼らを支えている職場の同僚や上司、そして組合長はじめ役員の皆さんのリーダーシップにより醸成されているJAの職場風土も二人に良い影響を与えているのではないかと思う。

柴田さん、後藤さんには今後、二人に続く素晴らしい担当者をそれぞれ立派に育てて欲しいと願う。また、私自身も職場の若手の人材育成に、これまで以上に尽力しなければならないと気付かせる座談会となった。二人には深く感謝している。(肱岡弘典)

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【JAの挑戦・ブランド産品の営農指導】産地座談会 JA山形おきたま×JA鳥取中央(1)



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