東京農業大学に「農芸化学科」復活2018年3月8日
・生命から食・環境まで
東京農業大学で「農芸化学科」が復活した。
かつて大学の農学部から「農」の字が消え、ほとんどの大学で「自然」、「環境」、「バイオ」などの名称のついた学部、学科に名称変更した。しかし、今日、生物・植物・化学などの研究分野で、「農の知恵」が不可欠になり、東京農大では今年の4月から「農芸化学科」の名称を復活しスタートさせる。
(写真)新生「農芸化学」へ期待を述べる髙野学長(キックオフシンポで)
かつての「農芸化学科」は、20年前に「応用生物科学部生物応用化学科」との名称になって今日まできた。しかし農芸化学は「生命現象の基礎的な理解から、日本の安全で豊から食を実現するための応用研究までを対象とする学問」(新生「農芸化学科」の紹介冊子)と位置付け、名称も復活した。
3月5日、東京都千代田区で開いた農芸化学科キックオフシンポジウムで同大学髙野克己学長は、日本の農芸化学の創始者で東京農大の農芸化学科の大先輩、ビタミンB1を発見者である鈴木梅太郎博士の業績に触れ、「国民の健康や、未来の豊かな社会づくりに貢献するという本来の農芸化学の課題を引き継ぎたい」と、20年ぶりの復活となる農芸化学科に期待を込めた。
(写真)シンポジウムで壇上に立つ、高野東京農大が学長。
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