世界農業遺産に3地域の認定を申請 農水省2019年10月9日
農林水産省は10月8日、FAOに対し、世界農業遺産の認定申請を行ったと発表した。
農水省が認定申請を行ったのは、世界農業遺産等専門家会議において世界農業遺産への認定申請が承認(今年2月)された以下の3地域。今後、FAOの科学助言グループにおいて審議される予定。なお、現地調査や最終的な認定の時期などの具体的なスケジュールは今後同グループで議論される。
【FAOへ申請書を提出した地域の概要】
◆山梨県 峡東(きょうとう)地域(2017年3月 日本農業遺産認定)
山梨県峡東地域 モモやスモモの花が咲き乱れる春の風景(農水省HPから)
▽「峡東地域の扇状地に適応した果樹農業システム」※
○扇状地の傾斜地において、土壌や地形、気象などに応じた、ブドウやモモなどの果樹の適地適作が古くから行われ、独自のブドウの棚式栽培が開発され、現在まで継承されている。
◆滋賀県 琵琶湖地域(2019年2月 日本農業遺産認定)
滋賀県琵琶湖地域 早朝、朝もやの中で漁獲を待つ伝統的なエリ(農水省HPから)
▽「森・里・湖(うみ)に育まれる漁業と農業が織りなす琵琶湖システム」※
○水田営農との深い関わりの中で発展してきた伝統的な琵琶湖漁業がその中心。"里湖(さとうみ)"とも呼ばれる循環型システムで、千年の歴史を有する漁法「エリ漁」や独特の食文化(「ふなずし」など)が継承されている。
◆兵庫県 兵庫美方(みかた)地域(2019年2月 日本農業遺産認定)
兵庫県兵庫美方地域 美方郡香美町村岡区熊波の風景(農水省HPから)
▽「人と牛が共生する美方地域の伝統的但馬牛飼育システム」※
○全国に先駆けて「牛籍簿(ぎゅうせきぼ)」を整備し、郡内産にこだわった和牛改良を行うことで、独自の遺伝資源が保全されてきた。但馬牛の飼養は、地域の草原や棚田の維持、農村文化の継承にも貢献している。
(※)システム名は、今後の審査の過程で変更となる可能性がある。
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