「平成29年産農作物共済統計表」を取りまとめ 農水省2019年11月6日
農林水産省は、10月31日、「平成29年産農作物共済統計表」を取りまとめた。
農作物共済事業は、農業保険法に基づき、自然災害などによる収穫量の減少などの損失を補てんすることにより、農業者の経営安定を図っている。
「農作物共済統計表」は、農作物共済事業(水稲、陸稲、麦)の年度ごとの事業実績について、他制度との調整を踏まえて取りまとめたもので、全国、都道府県別に提供している。
なお、平成29年産の実績は次のとおり。
【水稲】
▽引受け実績
引受け戸数は130万2000戸(対前年95.1%)、引受け面積は143万8000ha(対前年99.3%)で、引受け面積の上位3県は新潟県(11万9000ha)、北海道(10万5000ha)、秋田県(8万ha)となっている。また、共済金額は9459億4300万円(対前年98.8%)、面積引受け率は92.4%。
▽共済金支払実績など
共済金支払対象となった戸数は4万6000戸、同面積は2万9000haとなっており、共済金は37億1700万円となった。
被害率は、戸数被害率が3.5%。金額被害率は0.4%。これは平均共済掛金率(共済掛け金/共済金額)0.9%と比べると低い被害率となっている。
金額被害率が高かったのは、沖縄県(2.7%)、長崎県(1.9%)、大分県(1.5%)、福岡県(1.2%)、鹿児島県(1.1%)で、主な被害は9月中旬以降の日照不足のほか、一部地域における台風に伴う倒伏などであった。
【陸稲】
▽引受け実績
引受け戸数は68戸(対前年68.0%)、引受け面積は29ha(同55.2%)、共済金額は754万円(対前年54.9%)で、面積引受け率は3.6%。
▽共済金支払実績など
共済金支払対象となった戸数は12戸、同面積7haで、共済金は71万円となった。
被害率は、戸数被害率が17.6%。金額被害率は9.4%であり、平均共済掛金率(共済掛け金・共済金額)12.1%と比べると低い被害率となっている。
金額被害率が高かったのは茨城県(15.0%)で、主な被害は風水害、干害など。
【麦】
▽引受け実績
引受け戸数は3万9000戸(対前年93.7%)、引受け面積は26万7000ha(対前年99.2%)であり、引受け面積の上位3県は北海道(12万3000ha)、福岡県(2万1000ha)、佐賀県(2万1000ha)。また、共済金額は、1270億6400万円(対前年101.8%)で、面積引受け率は97.7%となっている。
▽共済金支払実績など
共済金支払対象となった戸数は1万6000戸、同面積は7万5000ha、共済金は67億600万円となった。
被害率は、戸数被害率が33.4%。金額被害率は5.3%で、平均共済掛金率(共済掛け金・共済金額)9.0%と比べると低い被害率となっている。
また、金額被害率が高かったのは、秋田県(27.1%)、富山県(10.9%)、静岡県(10.1%)、福井県(8.1%)、広島県(7.6%)で、主な被害は土壌湿潤害、獣害、定温および日照不足などであった。
なお、資料は、農水省のホームページから入手できる。
また、今後の公表予定は、次のとおり。
▽平成29年産果樹共済統計表:12月(予定)
▽平成30年産家畜共済統計表:12月(予定)
▽平成30年産園芸施設共済統計表:12月(予定)
重要な記事
最新の記事
-
農水省「環境負荷低減の見える化システム」JA全農の「担い手営農サポートシステム」と連携2025年10月28日 -
栃木米「トーク de ス米(マイ)ルフェスタ」開催 JA全農とちぎ2025年10月28日 -
中畑清氏ら元プロ野球選手が指導「JA全農WCBF少年野球教室」太田市で開催2025年10月28日 -
大学×企業×JA 群馬を味わう「産学連携パスタ」開発 高崎商科大学2025年10月28日 -
令和7年度自治体間農業連携先候補者を選定 大阪府泉大津市2025年10月28日 -
農と食の魅力発見「東京味わいフェスタ」丸の内・有楽町・日比谷・豊洲の4会場で開催2025年10月28日 -
南都留森林組合と「森林産直」10周年「パルシステムの森」を提起2025年10月28日 -
中古農機具「決算セール」全国30店舗とネット販売で開催 農機具王2025年10月28日 -
越冬耐性の強い新たなビール大麦 品種開発を開始 サッポロビール2025年10月28日 -
「2025年全国農業高校HANASAKA収穫祭」東京・八重洲で開催 ヤンマー2025年10月28日 -
農業用バイオスティミュラント「エンビタ」 2025年水稲の実証試験で見えた効果 増収・品質向上に一役 北興化学工業2025年10月27日 -
高市内閣 農水副大臣に根本幸典氏、山下雄平氏2025年10月27日 -
26年産主食用生産量 711万t 別途、政府備蓄米を21万t買い入れ 農水省2025年10月27日 -
米価 5週ぶりに上昇 5kg4251円2025年10月27日 -
調製・品質管理を一元化 JAなすのの米麦施設サテライトシステム JA全農が現地視察会2025年10月27日 -
農山漁村への企業等の貢献活動 取組を証明する制度開始 農水省2025年10月27日 -
【役員人事】新社長に花田晋吾氏 クボタ(2026年1月1日付)2025年10月27日 -
【役員人事】クボタ(2026年1月1日付)2025年10月27日 -
「長野県産りんご三兄弟フェア」全農直営飲食店舗で27日から開催 JA全農2025年10月27日 -
「秋田県産 和牛とお米のフェア」宮城・東京・大阪の飲食店舗で開催 JA全農2025年10月27日


































