「富山干柿」と「山形ラ・フランス」がGI登録 農水省2020年8月21日
農林水産省は8月19日、「富山干柿」と「山形ラ・フランス」をGI(地理的表示)登録したと発表した。これで99品目がGI登録された。
「富山干柿」地理的表示保護制度は、地域で長年育まれた特別な生産方法によって、高い品質や評価を獲得している農林水産物・食品の名称を品質の基準とともに国に登録し、知的財産として保護するもの。
「富山干柿」は、旧福光町と旧城端町で約300年以上前から栽培している産地固有品種の柿「三社」を原料とした干柿。飴色でずしりとする大きさの砲弾型で、強い甘みと歯ごたえがある。
「三社」は、窒素成分が多いと発病しやすい「たんそ病」に対して極めて弱く、生産地の赤土で肥沃ではない土壌が生産に適している。また、生産地は多雪地帯だが、「三社」は上に伸びる性質が強く、高い位置に主枝が発生するため雪害を受けにくい。1955年以来、「三社」で大果性、干柿歩留まり、肉質の良さの点で優れる系統を選抜している。
「山形ラ・フランス」一方、「山形ラ・フランス」は、剪定・摘果の栽培管理や追熟の期間を踏まえた適切な時期での出荷が地域で徹底されているため、ち密な果肉、果汁の多さ、独特の芳香で食味が良いラ・フランス品種特有の品質が存分に発揮され、かつそのバラつきも小さい。
生産地は、果実が病害に感染しやすい6~9月の降水量が他産地より比較的少なく、日較差が大きいため栽培適地。山形県は、1980年代から生食用としてラ・フランスの生産振興を図り、官民一体となって栽培技術の開発に取り組んでいる。1988年に山形県立園芸試験場が、収穫期の予測や産地追熟の技術を確立した結果、1990年から「山形ラ・フランス」としての特性を保持した果実を安定して出荷している。
重要な記事
最新の記事
-
米粉で地域振興 「ご当地米粉めん倶楽部」来年2月設立2025年12月15日 -
25年産米の収穫量746万8000t 前年より67万6000t増 農水省2025年12月15日 -
【年末年始の生乳廃棄回避】20日から農水省緊急支援 Jミルク業界挙げ臨戦態勢2025年12月15日 -
高温時代の米つくり 『現代農業』が32年ぶりに巻頭イネつくり特集 基本から再生二期作、多年草化まで2025年12月15日 -
「食品関連企業の海外展開に関するセミナー」開催 近畿地方発の取組を紹介 農水省2025年12月15日 -
食品関連企業の海外展開に関するセミナー 1月に名古屋市で開催 農水省2025年12月15日 -
【サステナ防除のすすめ】スマート農業の活用法(中)ドローン"功罪"見極め2025年12月15日 -
「虹コン」がクリスマスライブ配信 電話出演や年賀状など特典盛りだくさん JAタウン2025年12月15日 -
「ぬまづ茶 年末年始セール」JAふじ伊豆」で開催中 JAタウン2025年12月15日 -
「JA全農チビリンピック2025」横浜市で開催 アンガールズも登場2025年12月15日 -
【地域を診る】地域の農業・農村は誰が担っているのか 25年農林業センサスの読み方 京都橘大学学長 岡田知弘氏2025年12月15日 -
山梨県の民俗芸能「一之瀬高橋の春駒」東京で1回限りの特別公演 農協観光2025年12月15日 -
迫り来るインド起点の世界食糧危機【森島 賢・正義派の農政論】2025年12月15日 -
「NARO生育・収量予測ツール」イチゴ対応品種を10品種に拡大 農研機構2025年12月15日 -
プロ農家向け一輪管理機「KSX3シリーズ」を新発売 操作性と安全性を向上した新モデル3機種を展開 井関農機2025年12月15日 -
飛翔昆虫、歩行昆虫の異物混入リスクを包括管理 新ブランド「AiPics」始動 日本農薬2025年12月15日 -
中型コンバインに直進アシスト仕様の新型機 井関農機2025年12月15日 -
大型コンバイン「HJシリーズ」の新型機 軽労化と使いやすさ、生産性を向上 井関農機2025年12月15日 -
女性活躍推進企業として「えるぼし認定 2段階目/2つ星」を取得 マルトモ2025年12月15日 -
農家がAIを「右腕」にするワークショップ 愛知県西尾市で開催 SHIFT AI2025年12月15日


































