県内で初めてハコベハナバエを確認 岐阜県2021年2月12日
岐阜県病害虫防除所は露地栽培ホウレンソウに、これまで県内では未確認のハコベハナバエ Delia echinata(Séguy)の発生を確認。2月8日に特殊報第5号を発表した。
ハコベハナバエの成虫
11月中旬に岐阜市の露地栽培ホウレンソウで、ハエ類の幼虫が葉に食入する被害がみられた。寄生していた幼虫を採集し、成虫まで室内で飼育した後、農水省名古屋植物防疫所に同定を依頼した結果、ハコベハナバエと判明した。

これまでハコベハナバエの発生による特殊報は神奈川県、東京都、奈良県、埼玉県、群馬県、山口県、千葉県、京都府の8都府県で発表されている。
成虫は体長6~7mmで胸・腹部は灰黄色粉で覆われた黒色をしており、幼虫は淡黄緑色、老熟期には体長6mm程度となる。蛹は体長5mm程度で、赤褐色の俵状である。老熟幼虫は加害部から脱出し土中で蛹化し、約2週間で羽化して成虫となる。この種は年3世代以上を繰り返すと考えられる。
葉の先端の裏側に点々と産卵し、ふ化幼虫は葉肉部に食入して潜孔を形成する。潜孔痕はふ化直後は細い線状をしているが、その後幼虫が発育するにつれ広く葉肉を食害し、袋状となる。さらに葉柄に食入したり、近くの葉へ移動し食害を続け、被害を受けた葉は潜孔部から萎ちょう・黄化する。
防除対策では現在、この虫に対する登録薬剤はないため、耕種的・物理的防除を徹底する。早期発見に努め、幼虫が生存する被害葉をほ場外へ持出し適切に処分する。ほ場周辺のハコベ、オランダミミナグサなどの寄生植物となる雑草を除去するよう注意を促している。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(158)-改正食料・農業・農村基本法(44)-2025年9月6日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(75)【防除学習帖】第314回2025年9月6日
-
農薬の正しい使い方(48)【今さら聞けない営農情報】第314回2025年9月6日
-
【注意報】普通期水稲に紋枯病 県内全域で多発のおそれ 長崎県2025年9月5日
-
「適正な価格」の重要性 消費者に訴える 山野全中会長2025年9月5日
-
米価暴落防ぐ対策を 小泉農相に小松JA秋田中央会会長2025年9月5日
-
(451)空白の10年を作らないために-団塊世代完全引退後の「技術継承」【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年9月5日
-
【統計】令和7年産一番茶の荒茶生産量 鹿児島県が初の全国一位 農水省調査2025年9月5日
-
【統計】大豆生産費(組織法人)10a当たり0.7%増 60kg当たり1.6%増 農水省調査2025年9月5日
-
【統計】大豆生産費(個別)10a当たり0.8%増 60kg当たり10.7%減 農水省調査2025年9月5日
-
【統計】冬キャベツ、冬にんじんの収穫量 前年比2割減 農水省調査2025年9月5日
-
長野県産ナガノパープルのスイーツ「いっちょう」「萬家」全店で提供 JA全農2025年9月5日
-
『畜産酪農サステナビリティアクション2025』発行 JA全農2025年9月5日
-
「国産シャインマスカット」全国のファミリーマートで販売 JA全農2025年9月5日
-
「わたSHIGA輝く国スポ2025」参加の広島県選手団へ清涼飲料水贈呈 JA共済連広島2025年9月5日
-
「いちはら梨」が当たるSNS投稿キャンペーン実施中 千葉県市原市2025年9月5日
-
猛暑対策に高性能遮熱材「Eeeサーモ」無料サンプルも受付 遮熱.com2025年9月5日
-
農機具王とアグリスイッチ 構造再編をチャンスに「週末農業プロジェクト」始動2025年9月5日
-
鳥インフル ハンガリーからの生きた家きん、家きん肉等の一時輸入停止措置を解除 農水省2025年9月5日
-
旬の巨峰を贅沢に「セブンプレミアム ワッフルコーン 巨峰ミルク」新発売2025年9月5日