県内で初めてトマト黄化病を確認 宮崎県2021年5月13日
宮崎県病害虫防除は、トマト・ミニトマトでトマト黄化病の発生を初めて確認。5月10日に病害虫発生予察特殊報第1号を発表した。
葉の黄化症状(ミニトマト)
3月に県内の施設栽培トマトほ場1戸で、葉が黄化する症状を確認。別の施設栽培ミニトマトほ場1戸でも同様の症状が確認された。
このほ場から検体を採取し、宮崎県総合農業試験場で、RT-PCR法によるウイルス検定を行った結果、両検体ともに、同県未発生のトマト退緑ウイルス(Tomato chlorosis virus)によるトマト黄化病と判明した。
トマト黄化病は、平成20(2008)年に栃木県で初めて確認され、その後は九州、関東、中部、四国を中心に21都県で発生が確認されている。
この病の初期症状は、下位葉から中位葉の一部で葉脈間が退緑黄化し、斑状の黄化葉となる。症状が進むと、葉脈に沿った部分を残して葉全体が黄化し、えそ症状が現れる。また、黄化症状は苦土欠乏症に似ており判別が難しい。発病株では生育が抑制され、収量が減少する傾向がみられる。
このウイルスは、クリニウイルス属に属し、タバココナジラミ(バイオタイプB及びQ)とオンシツコナジラミが媒介し、ウイルスを吸汁したコナジラミ類は、数時間から数日間ウイルス媒介能を有する。ウイルスが属するクリニウイルス属ウイルスは経卵伝染、汁液伝染、種子伝染、土壌伝染はしないとされている。
防除対策は次のとおり。
○媒介虫のコナジラミ類の防除を徹底する。農薬で防除する際は、同一系統の薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がける。
○施設の開口部に防虫ネット(0.4mm以下)を設置する。
○発病株は直ちに抜き取り、ほ場外に持ち出し適切に処分する。
○コナジラミ類の増殖を防ぐため、施設内や施設周辺の雑草を除去する。
○施設外へのコナジラミ類の分散を防ぐため、栽培終了時にハウスを密閉し、コナジラミ類を死滅させる。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(172)食料・農業・農村基本計画(14)新たなリスクへの対応2025年12月13日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(89)フタルイミド(求電子剤)【防除学習帖】第328回2025年12月13日 -
農薬の正しい使い方(62)除草剤の生態的選択性【今さら聞けない営農情報】第328回2025年12月13日 -
スーパーの米価 前週から14円下がり5kg4321円に 3週ぶりに価格低下2025年12月12日 -
【人事異動】JA全農(2026年2月1日付)2025年12月12日 -
新品種育成と普及 国が主導 法制化を検討2025年12月12日 -
「農作業安全表彰」を新設 農水省2025年12月12日 -
鈴木農相 今年の漢字は「苗」 その心は...2025年12月12日 -
米価急落へ「時限爆弾」 丸山島根県知事が警鐘 「コミットの必要」にも言及2025年12月12日 -
(465)「テロワール」と「テクノワール」【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年12月12日 -
VR体験と牧場の音当てクイズで楽しく学ぶ「ファミマこども食堂」開催 JA全農2025年12月12日 -
いちご生産量日本一 栃木県産「とちあいか」無料試食イベント開催 JA全農とちぎ2025年12月12日 -
「いちごフェア」開催 先着1000人にクーポンをプレゼント JAタウン2025年12月12日 -
生協×JA連携開始「よりよい営農活動」で持続可能な農業を推進2025年12月12日 -
「GREEN×EXPO 2027交通円滑化推進会議」を設置 2027年国際園芸博覧会協会2025年12月12日 -
【組織改定・人事異動】デンカ(1月1日付)2025年12月12日 -
福島県トップブランド米「福、笑い」飲食店タイアップフェア 期間限定で開催中2025年12月12日 -
冬季限定「ふんわり米粉のシュトーレンパウンド」など販売開始 come×come2025年12月12日 -
宮城県酪初 ドローンを活用した暑熱対策事業を実施 デザミス2025年12月12日 -
なら近大農法で栽培「コープの農場のいちご」販売開始 ならコープ2025年12月12日


































