テンサイの褐斑病発生、早期の防除徹底を 北海道2021年7月13日
北海道病害虫防除所は7月12日、テンサイの褐斑病が平年に比べ2週間以上早く確認されたことを受け、病害虫発生予察注意報第5号を発表した。
テンサイの褐斑病
テンサイ予察ほ場において、抵抗性"やや強"品種の「ライエン」で褐斑病が確認された。初発は長沼町で6月26日(平年:7月13日)、芽室町で6月28日(平年:7月7日)といずれも平年より早く、訓子府町では7月9日(平年:7月13日)と平年に比べやや早かった。
この病は高温多湿条件で多発する。病原菌は気温が20度前後になると、越冬した罹病葉上に新しい分生子を形成し、これが飛散することで第1次発生源となる。
札幌管区気象台が発表した1カ月予報(7月8日発表)によると、降水量は平年並であるものの、気温は平年より高い確率が60%と予想。同日発表の2週間気温予報では、7月16日から20日までの気温は平年に比べかなり高いと予想されている。
同防除所では、この病の防除は初発直後までに薬剤散布を開始すると最も効果が高いことから、早急に防除を開始するよう注意を呼びかけている。また、この時期は小麦の収穫作業などで防除作業が先送りとなり、薬剤の散布間隔が開きすぎないよう、計画的に防除を継続する。防除対策は次のとおり。
〈防除方法〉
○基幹薬剤はマンゼブ剤および銅剤とし、散布間隔は14日以下で、高温多湿条件となった場合は散布間隔10日以下にする。ただし、銅水和剤の残効はマンゼブ剤に比べ短いため注意する。
○QoI剤耐性菌の発生が広範囲に確認されているため、褐斑病に対する防除薬剤ではQoI剤(アゾキシストロビン、クレソキシムメチル、トリフロキシストロビン)は使用しない。
○DMI剤(ジフェノコナゾール、テブコナゾール、フェンブコナゾール、テトラコナゾール)およびカスガマイシン剤耐性菌が、全道各地で発生している。そのため、混合剤も含めこれらの系統薬剤の使用回数を可能な限り低減する。
○チオファネートメチル剤に対する耐性菌の発生が道内で確認されているため、薬剤の選択には特に注意する。
○この病に罹病しやすい品種が栽培されている地域では、この病の発生推移に注意する。
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