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特集:緊急企画:許すな!日本農業を売り渡す屈辱交渉

2018.10.16 
「TPP以上」 米農務長官 TAG無視【梶井功・東京農工大名誉教授】一覧へ

 米国農務長官パーデュー氏の日米物品協定(TAG)に関しての10月4日の次の発言「日本がEUに与えたものと同等か、それ以上の市場開放を期待する。」「米国の目標は、原則TPPプラスになる」が、日本の関係者との間に大きな対立を生むことになっている。
 というのは、日米TAG交渉開始を承認したその日に出された日米首脳共同声明(もちろん安倍総理も主役の一人)には、"TAGは日米双方の利益になることを目指す"ものであり、"両国は他方の立場を尊重する"と明記、それに日本側が農林水産省について"過去の経済連携協定で約束した市場アクセスの譲許内容が最大限"との方針を盛り込んだものとなっているのを、日本の関係者は熟知しており、パーデュー長官の発言がこの共同声明の趣旨と全くちがうことに直ちに気づいたからである。
 パーデュー氏の発言が報告されたその後の会議で、閣僚からは、これを拒否するとの発言が相次いだ(10.6付日本農業新聞)そうだが、政府の対応策はまだ明らかにされていない。これでいいのだろうか。
 "パーデュー氏の発言は、11月の米中間選挙に向けて農業団体へのアピールを狙ったもの"だと10.6付日本農業新聞は解説していた。アメリカは入っていないTPP11や日EU・EPAなどの発効で、米国の農業団体は、"対日輸出に不利になるとしてトランプ政権に不満を強めている"からである。
 とすれば、"米国がちらつかせる自動車などへの追加関税の発動をひとまず回避する代わりに、2国間交渉入りに引きずり込まれた格好で"(10.3付農業共済新聞)始まった今回の日米TAGそのものがこわれていいんだという気が発言者にはあったとしていいだろう。政府に求められているのはその対応である。が、自動車のために安易に農産物が見捨てられることがあってはならぬこというまでもない。

 

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