新たな水稲用除草剤「サキガケ楽粒」の効果は? 購入した生産者に聞く 北興化学工業2022年9月26日
水田に入らなくても除草剤を散布できる、北興化学工業株式会社が今シーズンに販売を開始した水稲用除草剤「サキガケ楽粒(らくりゅう)」をいち早く購入した岡山県岡山市の「株式会社te to te farm」の小野拓馬代表取締役に話を聞いた。

株式会社te to te farm 代表取締役 小野拓馬さん
岡山県の南部一帯は江戸時代以降、大規模な干拓が進められて平坦な水田地帯が広がる農業地域だ。「株式会社te to te farm」は水稲うるち米14ha、酒米24ha、麦25haを栽培する大規模生産組織で、小野さんはその代表取締役を務める。
小野さんは現在就農から9年目で、3名の若い従業員とともに、1筆平均50aのほ場を約70筆管理している。
「サキガケ楽粒」の購入のきっかけはJAの紹介だった。今まで省力的な除草方法の田植同時処理は水管理の難しさと稲への安全性を考慮して、取り組まなかった。楽粒のプロモーション動画を見て、薬剤の拡散性と田んぼに入らなくて良い省力性に興味を持ち、1ha分の大型規格(2.5Kg)を4ha分購入した。
サキガケ楽粒を散布したのは6月25~26日、代かきから10日後、田植から5日後にあたる。風が少しある時を選び風上側からL字型になるように2辺処理を行った。
ほ場面積に合わせて秤量し、手散布もしくは袋のまま散布した。小野さんは、サキガケ楽粒はそのまま散布できるように切り込み口と持ち手がついているので簡単に散布できたとコメントした。
昨年までは顆粒の水口施用やフロアブルの原液湛水散布ができる除草剤を主に使用していた。どちらも省力的ではあるが、水口施用は入水時間の15分ほどを見ておく必要があり、フロアブルはほ場を1周するか、ほ場によっては中にまで入る必要があった。それに比べて楽粒の散布時間は3分程度で済み、非常に省力的な事を実感できたと話す。
拡散性もJAや北興化学工業から聞いていた薬剤の界面活性剤の力により水面のさざ波が消えて鏡のようになっていく様子を見て広がりの早さを確認できたと言う。

例年防除に困っている雑草はノビエだが、サキガケ楽粒を散布したほ場ではノビエだけでなく他の雑草の発生もなく、高い効果を実感したと話す。
来年以降のサキガケ楽粒の使用についても、「楽に散布できるので十分価格に見合った価値があり、購入を検討している。楽粒は10a当りの散布量も250gと少量で軽いので女性でも簡単に散布できるではないか」と語った。
除草剤を選ぶ1番のポイントは効果、次に省力性、値段と続く。担い手直送規格も利用してコスト低減にも取り組んでいる。サキガケ楽粒も大きな規格でコストダウンに繋がる規格が発売されればと期待している。
小野拓馬さん
重要な記事
最新の記事
- 
            
              
      
    令和7年秋の叙勲 西沢耕一元JA石川県中央会会長ら93人が受章(農協関係)2025年11月3日 - 
            
              
      
    シンとんぼ(166)食料・農業・農村基本計画(8)農業の技術進歩が鈍化2025年11月1日 - 
            
              
      
    みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(83)テトラゾリルオキシム【防除学習帖】第322回2025年11月1日 - 
            
              
      
    農薬の正しい使い方(56)細菌病の防除タイミング【今さら聞けない営農情報】第322回2025年11月1日 - 
            
              
      
    酪農危機の打破に挑む 酪農家存続なくして酪農協なし 【広島県酪農協レポート・1】2025年10月31日 - 
            
              
      
    国産飼料でコスト削減 TMRと耕畜連携で 【広島県酪農協レポート・2】2025年10月31日 - 
            
              
      
    【北海道酪肉近大詰め】440万トンも基盤維持に課題、道東で相次ぐ工場増設2025年10月31日 - 
            
              
      
    米の1等比率は77.0% 9月30日現在2025年10月31日 - 
            
              
      
    2025肥料年度春肥 高度化成は4.3%値上げ2025年10月31日 - 
            
              
      
    クマ対策で機動隊派遣 自治体への財政支援など政府に申し入れ 自民PT2025年10月31日 - 
            
              
      
    (459)断食:修行から管理とビジネスへ【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年10月31日 - 
            
              
      
    石川佳純が国産食材使用の手作り弁当を披露 ランチ会で全農職員と交流2025年10月31日 - 
            
              
      
    秋の果実王 旬の柿を堪能 福岡県産「太秋・富有柿フェア」開催 JA全農2025年10月31日 - 
            
              
      
    「和歌山県産みかんフェア」全農直営飲食店舗で開催 JA全農2025年10月31日 - 
            
              
      
    カゴメ、旭化成とコラボ「秋はスープで野菜をとろう!Xキャンペーン」実施 JA全農2025年10月31日 - 
            
              
      
    食べて知って東北応援「東北六県絆米セット」プレゼント JAタウン2025年10月31日 - 
            
              
      
    11月28、29日に農機フェアを開催 実演・特価品販売コーナーを新設 JAグループ岡山2025年10月31日 - 
            
              
      
    組合員・利用者に安心と満足の提供を 共済事務インストラクター全国交流集会を開催 JA共済連2025年10月31日 - 
            
              
      
    JA全農と共同開発 オリジナル製菓・製パン用米粉「笑みたわわ」新発売 富澤商店2025年10月31日 - 
            
              
      
    【スマート農業の風】(20)GAP管理や農家の出荷管理も絡めて活用2025年10月31日 






















      
    
      
    
      
    

      
    
      
    
      
    
      
    
                                  
      
    
      
    
      
    
      
    
      
    
      
    
      
    
      
    
      
    
      
    
      
    
      
    
      
    
      
    
      
    
      
    
      
    
      
    
      
    





      
    
      
    
      
    
      
    
      
    
      
    
