【年頭あいさつ 2023】藤本博明 住友化学株式会社 執行役員アグロ事業部担当2023年1月2日
藤本博明
住友化学株式会社
執行役員
アグロ事業部担当
新年明けましておめでとうございます。年頭にあたり謹んでご挨拶申し上げます。
昨年は、大きな国際情勢の変化により、世界の資源供給や農産物の流通が阻まれ、エネルギーや食糧の安全保障がいかに大切か、改めて認識させられた年でした。
そうした中にあって、日本の農業は、生産者人口の減少や高齢化、毎年のように起こる気象災害などといった課題に、引き続き直面しております。当社をはじめ農業に関係する企業は、食料の安定供給を保証するために、国内農業の継続発展を、業界を挙げて支援していかなければなりません。
そのため、住友化学は、新しい作用性を持つ新規剤の開発・普及を、引き続き推進していきます。
また、農業の今後の変化を見据え、「持続可能型農業技術・製品の新規開発」「スマート農業に対応した製品の開発・拡充」「バイオラショナル製品の新規開発と普及」に重点的に取り組んでまいります。
昨年、住友化学は、幅広い殺虫スペクトラムを持ち、既存剤に抵抗性を持つ害虫にも効く新規殺虫成分「オキサゾスルフィル」を有効成分とした水稲育苗箱処理剤「アレス箱粒剤」「スタウトアレス箱粒剤」を、さらに紋枯病防除に高い効果を示す「インピルフルキサム」を含有する「アレスモンガレス箱粒剤」「スタウトアレスモンガレス箱粒剤」を、続けて販売開始いたしました。日本の米作りに今以上に貢献できる新剤と確信しており、今年は、これら「アレス」シリーズ4製品のさらなる普及拡大に努めて参ります。
水稲除草剤分野では、新規混合剤の開発とともに、省力化への要望に応え、ドローン散布に適し自己拡散性を持つ新製剤「FG剤」のシリーズ拡充も進めていきます。
園芸殺菌剤分野では、「インピルフルキサム」含有の新規殺菌剤、「カナメフロアブル」と「ミリオネアフロアブル」が、それぞれ様々な果樹病害とてんさい根腐れ病などに対して高い評価をいただいており、引き続き普及拡大を推進していきます。
新規殺菌成分「メチルテトラプロール」を含有する「ムケツDX」は、てんさいの褐斑病に登録を取得し、販売開始の準備を進めております。
天然物由来の資材によるソリューション「バイオラショナル」分野では、ぶどうの着色促進効果のある、アブシシン酸製剤「アブサップ液剤」の登録を取得し、2023年の販売開始に向け準備中です。
また、昨年Facebook公式ページを開設し、定期的に情報発信しております。今後も、既存のオウンドメディア「i-農力」、YouTubeチャンネルに加え、SNSなど様々なデジタルツールを通じ、生産者の皆さまへのコミュニケーションを強化していきます。
本年も、住友化学グループは、持続可能な農業に貢献するため、環境負荷を低減する革新的な化学農薬の研究開発に注力します。そして、引き続き、新たなソリューションを農業生産者の皆さまに提供することで、安全・安心な食料の安定供給に貢献してまいります。
最後に、社会が国際紛争やコロナ禍の影響から一刻も早く回復し、発展するとともに、本年が皆様にとってより良い年となることを心から祈念いたします。
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