生協の未来を社会の未来に コープみらい2013年6月6日
6月6日、東京・埼玉・千葉の3生協が組織合同して誕生した「コープみらい」の「第1回通常総代会」が開かれた。組合員294万人、総事業高3582億円、日本一となった巨大生協の船出を報告する。
◆1200人超す出席者
会場となった文京区の「文京シビックホール」に向かう道は、早朝から大勢の組合員が列をなした。北は埼玉県寄居町から南は千葉県房総半島まで、参加者は総勢1269人となった。
総代会ではまず、理事長の田井修司氏が、「大きくなった組織を生かし、生協の未来を社会の未来につなげたい」と述べた。原油や資源価格の高騰、原発問題やエネルギー対策、TPP交渉への参加など、日本経済は先行き不透明感で暮らしの不安は高い。一方、生協店舗の経営環境は、競合店の出店や低価格競争のなかで厳しさを増していた。生協の目玉である宅配も、インターネットの通信販売や宅配サービスの新規参入などの影響で安泰とは言えない。だからこそ大きな組織で対応する。理事長の言葉には、そんな「決意」が滲む。 続いて、専務理事の土屋敏夫氏が、2013年度の事業計画について報告した。
事業計画作成にあたっては、80万人の組合員から寄せられた「“夢”アンケート」をもとに「コープみらいのありたい姿」(下イラスト参照)を作り上げたという。「夢」には、「食の安全・安心」「品質・鮮度」「おいしさ・安さ」「地産地消」「地域密着」「環境」「子育て支援」「高齢者への対応」などが並ぶ。
これを実現する事業計画として、「利用しやすい価格と品ぞろえ」、「新規出店や既存店の改装」、「改装店舗における環境に配慮した店舗づくり」、「コープデリ宅配のスマートフォン対応サービスの開始」、「商品の利用を通じた被災地支援」「夕食宅配の配達地域拡大」「放射性物質の自主検査結果の継続的お知らせ」などが紹介された。
◆忌憚のない意見も
このあと、600通は寄せられたという「私からコープみらいへのメセージ」の中から12名が紹介された。好意的なものもあれば「もっと減塩商品を開発して」「宅配時間がどんどん遅くなる」「大きくなっても平和活動をやめないで」など、忌憚のない意見も寄せられた。土屋専務は「こうした声をしっかり受けていく」としたうえで、規模にふさわしいコープみらいにしていくと語った。
(写真)
事業計画を語る土屋氏
(関連記事)
・コープみらい 館山市で高齢者見守り事業(2013.05.31)
・コープみらい 子育てサポート企業に認定(2013.05.16)
・【時の人 話題の組織】田井修司・コープみらい理事長 持続可能な経営基盤を築きくらしの協同を守る(2013.04.10)
・買い物困難地域に移動店舗 コープみらい(2013.04.08)
重要な記事
最新の記事
-
【特殊報】果樹類にチュウゴクアミガサハゴロモ 農作物への被害に注意 愛知県2025年11月5日 -
農林水産物・食品の輸出額 1兆2000億円 1-9月 15.1%増2025年11月5日 -
米生産 現場は離農増を懸念 経営環境の安定化が急務 食糧部会2025年11月5日 -
コシヒカリ5kg5421円に 新米出回り「高値」拍車 10月の東京区部2025年11月5日 -
「愛ある農政」を求めて【小松泰信・地方の眼力】2025年11月5日 -
【異業種から見た農業・地域の課題】小さい農家も含めて守る発想が大事 地方創生は人材から 元日本生命・坂本博氏に聞く2025年11月5日 -
11月15日の農協研究会開催迫る 「准組合員問題にどう向き合うか」 参加者を募集2025年11月5日 -
JA貯金残高 107兆2325億円 9月末 農林中金2025年11月5日 -
ジビエを食べたい!買いたい!「全国ジビエフェア」開催 農水省2025年11月5日 -
鳥取県産梨「王秋フェア」 直営飲食店舗で11日から開催 JA全農2025年11月5日 -
宮崎県産ピーマン「グリーンザウルス」×【推しの子】コラボパッケージで販売開始 JAみやざき2025年11月5日 -
JAよこすか葉山の直売所から直送「すかなごっそ 季節の野菜セット」販売中 JAタウン2025年11月5日 -
【人事異動】日本製紙(12月1日付)2025年11月5日 -
相鉄沿線で街なか装飾追加、JR原宿駅で大規模屋外広告 2027年国際園芸博覧会協会2025年11月5日 -
第1回「リサイクルテック ジャパン」に出展 サタケ2025年11月5日 -
農業機械の新製品3機種を発表 2026年より順次発売 クボタ2025年11月5日 -
佐賀県太良町と包括連携協定を締結 タイミー2025年11月5日 -
「第66回下郷農協まつり」に出展 グリーンコープ生協おおいた2025年11月5日 -
「横浜地産地消月間キャンペーン」はっしーおすすめ賞品も 横浜市2025年11月5日 -
未来のアグリ「クマ対策支援チーム」を創設2025年11月5日


































