2022年の花き業界 落ち着いた色から華やかな花色に変化 第一園芸2022年12月19日
花と緑に関する事業を展開する第一園芸は12月16日、コロナ禍における2022年の花き業界の変化についてレポートを発表。コロナ禍の生活が定着し、店頭での人気は落ち着いた色から華やかな色の花に変化がみられた。また、結婚式などのセレモニーはコロナ前の水準に復調の傾向にある。
気持ちが華やぐような花の注文が増加傾向
同レポートによると、2022年の切花の平均価格は前年比14%上昇。国内では肥料などの原材料費の高騰、加温栽培を行う際に必要な燃料費、輸送費などが切花の価格に反映した。また、輸入品のカーネーション、バラ、菊類などは円安、輸送費の高騰により価格が上昇したと考えられる。
2022年に平均価格が上昇した花を類別に見てみると、輸送コストが高い大型の花(ストック類、グラジオラス類、かすみ草類)と、加温が必要な花、または洋ラン類、バラ類など輸入の多い花であることがわかった。花の品目別に上昇率を見ると「小輪グラジオラス」が取扱数量134%、取扱金額160%(何れも前年比)と大きく伸びている。コンスタントに出荷される花ではないが、他の花にはない姿に引き合いが多く、注文品として需要が高まったと考えられる。また、どのカテゴリーにも白色系の花が上位に入っていることから、セレモニーの需要が復調していると考えられる。
一方、観葉植物はコロナ禍で癒しを求めインテリアとして、2021年は観葉バブルともいえるほど人気が出たが、2022年になると取扱数量、金額、平均価格ともにコロナ禍前の2019年と近しくなった。これは、最も取扱数量の多かった2021年は需要拡大に対し、生育サイクルが合っていない状況だったのが、2022年は2019年と同じ94%となり、通常の出荷サイクルに戻ったことによるといえる。
同社が8月に行った調査では、全体の4割が「1~2年以内から観葉植物がある」と回答するなど、需要は引き続き好調で、観葉植物の人気が定番化してきたと考えられる。
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