日本産抹茶を米国へ初輸出 現地カフェへ供給 日本農業2025年2月4日
日本の農産物の生産から販売まで一気通貫で展開する株式会社日本農業は1月31日、初めて日本産抹茶を米国向けに輸出した。日本国内で栽培・収穫・製造された合計60kgの抹茶を陸路で運び、中部国際空港からロサンゼルス国際空港へ航空輸送した。
米国現地カフェにおける日本産抹茶の試飲会
海外における健康志向や日本食への関心の高まりから、日本茶の輸出額は過去最高額を更新。2024年の年間輸出額は300億円を突破し、そのうち抹茶を含む粉末状緑茶が全体の70%以上を占めるなど、需要は拡大している。
「日本の農業で、世界を驚かす」をミッションに、生産から販売までを一気通貫で担い、産業の構造転換を目指す日本農業は、2016年の設立から、りんごやさつまいもなど日本の農産物のアジアを中心とした輸出を手がけてきた。こうした背景を踏まえ、日本を代表する食材である日本茶(抹茶)の輸出を新たに開始。これまで培ってきた経験や知見、ノウハウを生かし、新たなバリューチェーンの構築に取り組む。
米国では、カフェメニューとしてコーヒーと並んで抹茶ラテが定番化するなど抹茶の人気が高く、同国向けの輸出額は日本茶全体の約半分を占める。日本茶の輸出が伸びるなか、日系の消費マーケットにおいては強固な流通基盤が確立されている。
一方、米国の現地企業向けの販売には、改善の余地のある課題が少なくない。複数のプレーヤーが介在することで、トレーサビリティが確保されず産地情報が不明瞭なケースが多く、長いリードタイムにより品質が劣化した抹茶が流通することもあることから、より透明性の高い安定した供給体制の構築が求められている。
今回の日本産抹茶の輸出では、 合計60kgの抹茶を米国へ輸出し、現地でカフェを運営する企業に販売。同社が日本国内の産地から仕入れから輸出・販売まで一貫して行うことで、製造から1か月程度の抹茶を提供でき、透明性の高い供給体制を保ちながら、高品質な抹茶を最終消費地の米国へ届けることができる。
今後は、現地のカフェなど米国市場に対して、高品質な日本産抹茶の浸透を促進。また、抹茶の原料供給だけでなく、商品企画にも取り組み、潜在的なニーズを掘り起こし、日本茶輸出のさらなる拡大に貢献する。
重要な記事
最新の記事
-
「令和の米騒動」と水田政策の未来 事後調整の必要とJAの機能 西川邦夫茨城大教授に聞く(2)2025年7月17日
-
【注意報】早期・普通期水稲に穂吸汁性カメムシ類 県下全域で多発のおそれ 長崎県2025年7月17日
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 愛知県2025年7月17日
-
【注意報】斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 福島県2025年7月17日
-
全国の優績LA322人、27県の62チームを表彰 原点に立ち返り確かな一歩を JA共済連2025年7月17日
-
25年産米概算金、南国そだち2万2700円に 「相場見極め有利販売に注力」 JA高知県2025年7月17日
-
【地域を診る】能登半島地震から1年半 地域の農林漁業と医療・福祉を軸にした地域再生の必要性 京都橘大学学長 岡田知弘氏2025年7月17日
-
造花が増加【花づくりの現場から 宇田明】第64回2025年7月17日
-
ナガイモの産地間競争と国際化【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第349回2025年7月17日
-
【'25新組合長に聞く】JAにしうわ(愛媛) 井田敏勝氏(6/26就任) 高品質のみかん、全国に届ける2025年7月17日
-
令和7年度「田んぼの生きもの調査」を実施 JA全農あきた2025年7月17日
-
令和7年度「第3回農業体験研修」を実施 草刈り作業などに取り組む JA全農あきた2025年7月17日
-
JA全農福島とテレビユー福島(TUF) 新コーナーで直売所「愛情館」から農畜産物PR2025年7月17日
-
令和7年度JA全農東北地区野球大会でJA全農福島が3位に2025年7月17日
-
「福島県産ももセリ台PR」を実施 県オリジナル品種「はつひめ」1箱10万円で取り引き JA全農福島2025年7月17日
-
最新・スマート農機の実演や展示も 福岡で「あぐりフェスタ2025」 JA全農ふくれん2025年7月17日
-
JA鹿本でジャンボスイカ品評会開催 最優秀は119キロの超特大果実2025年7月17日
-
鳴門市×おてつたび×JA里浦「半農半X」推進シェアハウス事業「なると金時編」開始2025年7月17日
-
農業ロボット開発のレグミンへ出資 AgVenture Lab2025年7月17日
-
北海道森林組合連合会のWEBメディア「森のしごと帖」スタート2025年7月17日