小規模水路のAI水位予測モデルの実用性を検証 NTTコムウェア・NTT Com2025年4月11日
NTTコムウェアとNTTコミュニケーションズ( NTT Com)は、茨城県取手市双葉地区において農業用水路などの小規模水路を対象とした水位予測の実証実験を実施。集中豪雨などによる小規模水路の内水氾濫対策の一環として、AI活用による水位予測モデルの実用性検証を目的に行われた。
小規模水路の水位は排水機による排水など人為的要因、水田の湛水状況などの環境要因により通常は予測が難しいとされている。同実証では、過去取得した水位データ(2024年5月〜 2024年11月)をもとに、AIを活用することで、それらの状況を予測時の条件に加えた水位予測モデルを構築し、実用性検証を行った。
小規模水路では局地的な大雨により水位が急激に上昇するため、防災担当者が避難計画策定などに対応するには短いスパンでの水位予測が重要となる。同実証では、自治体の防災担当者へのヒアリングをもとに気象庁が発信する予報降雨情報と、排水機稼働情報、水田の湛水状況に関する情報をもとに対象水路において5分間隔で3時間先までの水位を予測した。
また、いざという時の避難指示発令のためにリードタイムを確保する観点から6時間先までを予測可能なAIモデルとした。予測結果は、浸水対策や周辺住民の避難、交通規制など事前行動の判断材料となり、被害軽減に役立てることができる。
<実証の結果>
実証を通じ、予測水位は実水位の変動傾向を概ね捉えられ、モデルが有効であることを確認した。
■排水機非稼働時
実測雨量を用い、A時点(8月30日0時)に3時間後のB時点(8月30日3時)の水位を予測。環境要因や人為的要因をパラメーター化して予測した水位に対して、実水位結果はほぼ同様の曲線を描いている。(図1)
図1:排水機非稼働時の水位予測
■排水機稼働時
実測雨量を用い、C時点(6月21日13時)に3時間後のD時点(6月21日16時)の推移を予測。予測した水位上昇スピードや上昇幅に対して、実水位結果もほぼ同様の曲線を描いており、排水機の稼働という人為的要因を考慮した予測ができていることを確認した。(図2)
図2:排水機稼働時の水位予測
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