リサイクル製造ポリアミドから食用油向け業務用容器を開発 4社で協業開始2025年6月20日
BASFジャパン、興人フィルム&ケミカルズ、TOPPAN、J-オイルミルズの4社は、ケミカルリサイクルポリアミドを用いた日本初の食用油向け業務用容器BIB(バッグインボックス)の開発において協業を開始。協業により、容器包材のリサイクルを促進する。
BIBが使用されている、J-オイルミルズの代表商品である業務用長持ち油「長徳®」
(中央の画像は中身が見えるように段ボールを切ったもの)
BIBは、プラスチックの袋を紙製の段ボール箱の中に入れた液体容器。この取り組みでは、ケミカルリサイクルにより使用済み混合プラスチックを基礎原料に変換し、ポリアミドの生産の初期段階に投入することで、本来必要な化石原料を置き換える。リサイクル原料は、マスバランス・アプローチを使ってポリアミドに割り当てる。
ケミカルリサイクルされた製品は、例えば食品接触の要件を満たすなど、従来の製品と同等の性能を備えている。この協業において、まずは2026年3月までに、日本初となる、ケミカルリサイクルされた素材を活用した食用油向けBIBの供給に向けたスキームを確立する。
今後4社は、ケミカルリサイクルおよび精製技術を活用し、ポリアミドを用いた複合包材の水平リサイクルを含む循環型モデルの実現を目指し、その結果として埋め立てや焼却の削減につなげる。
複数の素材を使用する複合包材は、単一素材容器と比較すると、軽量化、製品の品質保持向上などの機能性、バージンプラスチックの使用量削減、フードロス削減に貢献するが、一方で使用済みとなった複合包材は焼却もしくは埋め立て処理が一般的で、商業規模で資源循環する手法が確立されていない。
さらに今後は、リデュース、リユース、リサイクルの3Rの推進にとどまらず、ケミカルリサイクルを活用した循環型社会の促進がプラスチック廃棄物の減少に貢献することが期待されているが、課題解決にはイノベーションと今回のようなバリューチェーン全体の協力体制が不可欠となる。
今回の協業では、まずBASFが、マスバランス・アプローチに基づきケミカルリサイクルしたポリアミドを生産。興人フィルム&ケミカルズがこのリサイクル原料を配合したポリアミドフィルムを製膜し、TOPPANが容器(TL-PAKⓇ)を製造する。その後、J-オイルミルズがBIBの強度と中身品質の担保など最適な包材設計と検証を行う。
4社は今後、容器・包装材の調達や販売だけでなく、回収スキームおよび熱分解プロセスの構築においても連携企業/団体を拡大。さらに資源の循環化を進め、家庭から出るプラスチック容器(PCR)への横展開・普及を実現することで、2030年までの水平リサイクルを含む循環型モデルの社会実装を目標としている。
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