表示と異なる肥料販売 JA全農が回収へ2015年11月6日
JA全農が販売した太平物産(本社=秋田市)の製造した肥料に、成分表示と内容の異なるものがあることが判明。JA全農は11月5日、謝罪し、即刻回収することを明らかにした。販売先は東北、関東・東山を中心に11県。
不正があったのは太平物産が製造する肥料の銘柄の約9割に及ぶ。全農によると、同社の全4工場(青森、秋田、茨木)で製造されている肥料は783銘柄あり、そのなかで調査が可能な726銘柄のうち678銘柄が、チラシや肥料袋に表示されている内容と異なる製造設計に基づいて製造されていることが分かった。
同社の肥料は、約7割(597銘柄)が有機入り配合肥料であり、有機栽培に使用されている。「特別栽培農産物」、「有機農産物」と表示して販売するとJAS規格に適合しない可能性がある。このため全農では、「特別栽培農産物」、「有機農産物」等の表示をやめ、「慣行栽培農産物」として出荷・販売するよう要請している。
不正は、10月6日、JA全農営農・技術センターの分析で明らかになり、20日から同社の全製品の製造・出荷を停止し、代替肥料を供給するとともに、28日から出荷された肥料の回収を行っている。
5日の記者会見で全農の山﨑周二常務は「発生した損害等には補償を含め、誠意をもって対応させていただく。なお太平物産が使用している原料は通常の肥料製造に使われているもので、農産物の安全性に問題はない」と述べた。
なお、全農の調査によると、太平物産の不正は、製造し易さを優先し、工場長の指示のもと、すべての工場で長期間行われていたとみられる。
太平物産が製造した飼料名の一覧はこちらから確認できる。
<問い合わせ先>
一般問い合わせ窓口 電話:0120-295-381(受付時間は9時から18時。平日と11/7、8日)
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(173)食料・農業・農村基本計画(15)目標等の設定の考え方2025年12月20日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(90)クロロニトリル【防除学習帖】第329回2025年12月20日 -
農薬の正しい使い方(63)除草剤の生理的選択性【今さら聞けない営農情報】第329回2025年12月20日 -
スーパーの米価 前週から10円上がり5kg4331円に 2週ぶりに価格上昇2025年12月19日 -
ナガエツルノゲイトウ防除、ドローンで鳥獣害対策 2025年農業技術10大ニュース(トピック1~5) 農水省2025年12月19日 -
ぶどう新品種「サニーハート」、海水から肥料原料を確保 2025年農業技術10大ニュース(トピック6~10) 農水省2025年12月19日 -
埼玉県幸手市とJA埼玉みずほ、JA全農が地域農業振興で協定締結2025年12月19日 -
国内最大級の園芸施設を設置 埼玉・幸手市で新規就農研修 全農2025年12月19日 -
【浜矩子が斬る! 日本経済】「経済関係に戦略性を持ち込むことなかれ」2025年12月19日 -
【農協時論】感性豊かに―知識プラス知恵 農的生活復権を 大日本報徳社社長 鷲山恭彦氏2025年12月19日 -
(466)なぜ多くのローカル・フードはローカリティ止まりなのか?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年12月19日 -
福岡県産ブランドキウイフルーツ「博多甘熟娘」フェア 19日から開催 JA全農2025年12月19日 -
α世代の半数以上が農業を体験 農業は「社会の役に立つ」 JA共済連が調査結果公表2025年12月19日 -
「農・食の魅力を伝える」JAインスタコンテスト グランプリは、JAなごやとJA帯広大正2025年12月19日 -
農薬出荷数量は0.6%増、農薬出荷金額は5.5%増 2025年農薬年度出荷実績 クロップライフジャパン2025年12月19日 -
国内最多収品種「北陸193号」の収量性をさらに高めた次世代イネ系統を開発 国際農研2025年12月19日 -
酪農副産物の新たな可能性を探る「蒜山地域酪農拠点再構築コンソーシアム」設立2025年12月19日 -
有機農業セミナー第3弾「いま注目の菌根菌とその仲間たち」開催 農文協2025年12月19日 -
東京の多彩な食の魅力発信 東京都公式サイト「GO TOKYO Gourmet」公開2025年12月19日 -
岩手県滝沢市に「マルチハイブリッドシステム」世界で初めて導入 やまびこ2025年12月19日


































