気象環境の変化に適応した水稲栽培へ「深肥」技術を実証・普及 片倉コープアグリ2021年1月5日
片倉コープアグリは、新しい時代にマッチした水稲栽培技術として「深肥」技術の実証と普及を展開している。
農業を取り巻く気象環境の変化により、安定した水稲栽培が難しくなりつつある。同社は、(株)ぶった農産と2019年から取り組んできたペースト肥料二段施肥機付き田植機を用いた深層施肥技術を「深肥」技術として位置づけ、気象変動の大きい環境下でも安定した水稲生産性を確保するための栽培技術として有用であることを見出した。
同技術は、ぶった農産の佛田利弘社長が考案し、自ら開発に関わった「密苗(高密度播種育苗田植)」技術との相乗効果が高いことも明らかになりつつあり、新たな水稲栽培技術として農業現場での期待が高まっている。
さらに、大型規格品(500、1000キロタンク品)を用いることで、田植時に重い肥料袋を運搬する必要がなくなり、大幅な軽労化を実現。ほとんど追肥が不要となるなど、暑い時期の重労働を大幅に省力できる可能性がある。
また、同技術は田面水中への肥料成分の流出が少ないことから、河川や湖沼の富栄養化の軽減効果が期待できる上、ペースト肥料の大型規格品を用いることで、肥料袋などプラごみ排出が削減できるメリットもある。
片倉コープアグリは、ぶった農産と共同で、「密苗(高密度播種育苗田植)」技術と「深肥」技術を組み合わせた、新しい時代にマッチした水稲栽培技術の実証に取り組み、全国への普及展開をめざす。具体的には、片倉コープアグリがペースト施肥機付き田植機のデモ機を導入し、「密苗」と「ペースト二段施肥」の親和性に関する実証を全国規模で実施。一方、ぶった農産をはじめとする北陸農業技術経営研究会は、石川県内の8法人、計120ヘクタール規模での大規模実証研究を通じ、軽労化や安全作業性の改善など、気象環境に対応した施肥の最適化に取り組んでいく。
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