細胞農業アプローチ 培養肉技術活用で化粧品原料を開発 インテグリカルチャー2021年4月8日
インテグリカルチャー(株)は、細胞農業アプローチによる培養肉技術を活用し、「細胞を活かす」ことに着目した世界初のスキンケア化粧品原料「CELLAMENT(セラメント)」を開発。4月7日から原料販売の商談を開始した。
同社は細胞農業を通じて持続可能で多様性のある未来を創るため、細胞培養テクノロジーをベースに培養肉づくりの研究開発からスタートした研究開発型ベンチャー。独自の汎用大規模細胞培養技術「CulNet System(カルネット システム)」を中心とした事業を展開している。
培養肉の研究開発の中で、CulNet Systemの共培養を構成している細胞が肌に有用な成分を作り出していることを発見したことから化粧品分野への応用を推進。卵の胎盤様組織にある3種類の細胞の培養上清液を新規化粧品原料「セラメント」として開発し、商品化した。セラメントは、米国パーソナルケア製品評議会(PCPC)で新規化粧品原料として登録済で、卵由来の胎盤様組織の培養上清液化粧品原料としては世界初となる。
細胞農業は、生物を構成している細胞を体外で培養することにより、従来のような動物飼育をすることなく、肉や乳製品などの農産物とまったく同じものを作り出すことができる新しい資源生産の考え方。伝統的な農業に比べ、環境負荷が小さく、持続可能な生産方式として期待されている。また、細胞農業技術を応用することで、食料以外にもさまざまな製品を作り出せる可能性があり、新しい生産方法として世界でも注目が高く、急速に発展している。
培養肉づくりのイメージ
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