魚・野菜を同時に生産「アクアポニックス」北陸モデルの共同研究開始 金沢工大2021年11月10日
金沢工業大学は、北陸電力、北菱電興、アクポニと連携し、魚の養殖と野菜の栽培を一体化させた生産技術「アクアポニックス」の北陸モデルの産学共同研究を本格的に開始。SDGsに資するための、北陸地域の食文化に沿った魚・野菜の生産を行う循環型生産システムの確立をめざす。
ドームハウス内に設置されたアクアポニックスのシステム
アクアポニックスは、養殖と水耕栽培を掛け合わせた、次世代の循環型農業による生産技術。「魚」と「微生物」と「野菜」が共生する環境を人工的につくり維持することで、「魚」と「野菜」を収穫できる。自然界で発生する「排泄」「分解」「吸収」「浄化」の流れを利用した農業方法で、従来の養殖と比べて節水が可能。環境負荷が少ないため、生産性と環境配慮を両立できる持続可能な農業として、近年注目が高まっている。
今回の共同研究は、アクアポニックスで、センサーなどを利用して取得する各種環境データを活用した最適な管理方法と省力化、微生物の働きや活性化条件などの実証実験を行うことが目的。通常、アクアポニックスで養殖する魚は「イズミダイ(ティラピア)」で、栽培する野菜については「リーフレタス」や「ハーブ類」が主流となる。今回の共同研究では、北陸地域でも特に金沢の食文化の特長を活かした魚の育成、野菜の栽培の研究を行う予定。
金沢工業大学白山麓キャンパスにあるドームハウス内では、2020年度からアクアポニックスの実証実験を開始。これまでの実証実験を通して魚の育成、野菜の栽培を安定的に行えるようになり、今後、本格的にアクアポニックスの"北陸モデル"の研究を進めていく。
また、ドームハウス内でのアクアポニックス運営は全国で初の試み。ドームハウスとアクアポニックスはともに世界的な展開をめざしている技術で、金沢工業大学をプラットフォームとした技術の相乗効果が期待される。
アクアポニックスの基本的なシステム構成と循環サイクル
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