生産資材:元気な国内農業をつくるためにいま全農は
【生活リテール部】順調に伸びている「全農ブランド」品 現地ルポ:Aコープ中田店(横浜市)2014年1月24日
・大きな販促なしでも全農への信頼が
・国産の良さ活かした商品の開発を
首都圏と北関東で33店舗を展開している(株)エーコープ関東では、10月から12月の3カ月間で「全農ブランド」商品を19万パック強・3600万円を売り上げている。横浜市のAコープ中田店をたずね、販売の現場を取材した。
◆大きな販促なしでも全農への信頼が
その販売数量をみると、サラダ用きゃべつ、彩りミックスきゃべつ、国内産杵つき生切り餅、お手軽野菜セットきゃべつミックス、お手軽野菜炒めセットもやしミックスがベスト5だ。生切り餅は年末だから売れたのかもしれないが、ベスト6には全農国産こしひかりごはんが入り、簡便性ニーズが高いことが分かる。
各店舗で「スタート時には山積みしましたけれど、とくにチラシなどでの販促活動をまで行っていない」のに、これだけの売上げがあるのは「全農マークへのロイヤリティ(信頼)」があるからではないかと同社の執行役員で店舗事業部商品部の寺田裕部長は分析する。
横浜市泉区という住宅地で、全国チェーン店や地域密着型の食品スーパーとの厳しい競争に、国産肉しか販売しないなど、国産農畜産物にこだわった販売戦略を徹底し打ち勝ってきたエーコープ関東の中核的店舗・Aコープ中田店でも、カット野菜や切り餅が多いという。
同店では「全農ブランド」のフラッグを掲げたり、各々分野の棚で目立つように陳列してアピールしているが、まだ認知度が低いのでこれからだと立川明店長はいう。
だが、肉類の安売り店が出店し一時は影響を受けたが、1年ほどで「お客は戻ってきた」。それは、価格だけではなく国産にこだわる同店の姿勢が「食への安心感」となり消費者に評価された結果だといえる。そうした意味で「全農ブランド」商品を開発したことは大きいという。
(写真)
Aコープ中田店。JAらしい店舗をめざす
◆国産の良さ活かした商品の開発を
そして、実際に売っている店や顧客の意見を活かし「商品が回転する」商品開発が大事だと立川店長。
無駄がないとか、調理しなくてもいいといった簡便性と同時に、家族で食卓を囲んでも各自が違うものを食べているという「食シーンの変化」に対応できる商品力のあるものをどう開発していくのかが課題だと寺田部長は考えている。
中田店が競合する他店を抑えて地域の人から受入られているのは、国産農畜産物への支持が強いからだといえる。これにさらに「全農マーク」の信頼が付加され、現在の「食シーン」に応える商品開発をし、「価格」ではなく「質」の高さを積極的にアピールしていくことで、多くの消費者の支持が得られるのではないだろうか。
(写真)
棚の目立つところに「全農ブランド」品を陳列
【特集・元気な国内農業をつくるために“いま全農は…”】
・全農特集にあたって 奮闘するJA全農のトータルな姿を (13.10.10)
・【営農販売企画部】中澤靖彦部長に聞く 消費者・実需者ニーズに応える仕組みを構築 (13.10.10)
・【営農販売企画部】パイロットJAを訪ねて(株)援農いんば(千葉県) (13.10.10)
・【米穀部】大手実需者と複数年契約拡大 需給改善対策も課題に(2014.02.26)
・【園芸総合対策部】野崎和美部長に聞く 加工・業務用野菜産地を確立、産地間「競争」から「協調」へ(2014.03.12)
・【畜産総合対策部】JA全農の食肉輸出・海外レストラン展開 「全農和牛」を世界に販売 (14.01.16)
・【畜産生産部】JA全農の畜産事業 アルゼンチン農協連合会と事業提携50周年 (14.01.14)
・【畜産生産部】全農の若い力がリード 配合飼料の品質管理 JA全農飼料畜産中央研究所品質管理研究室 (13.10.11)
・【酪農部】酪農生産基盤の維持へ、需給調整機能を強化 宮崎幹生部長インタビュー (13.12.24)
・【肥料農薬部】上園孝雄部長に聞く 総合的イノベーションでコスト抑制を支援 (13.10.11)
・【肥料農薬部】水稲育苗箱全量施肥栽培技術「苗箱まかせ」で省力・低コスト化を実現 (13.10.11)
・【生産資材部】柿並宏之部長に聞く 新たな付加価値をつけ営農を支援 (13.10.11)
・【生産資材部】省力化で高い評価 ICTクラウドサービス「アグリネット」 (13.10.11)
・【燃料部】野口栄部長に聞く 総合エネルギー事業の展開で時代の変化に対応(2014.01.27)
・【生活リテール部】織田展男部長に聞く 地域のくらしを支える生活事業 (14.01.24)
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(142)-改正食料・農業・農村基本法(28)-2025年5月17日
-
農薬の正しい使い方(32)【今さら聞けない営農情報】第298回2025年5月17日
-
ローマのストリートフード・フェス【イタリア通信】2025年5月17日
-
【注意報】オオタバコガ府内全域で多発のおそれ 大阪府2025年5月16日
-
【令和6年度JA共済大賞 3JAの取り組み】組合員・地域住民の「日常に安心」を JA兵庫六甲2025年5月16日
-
【令和6年度JA共済大賞 3JAの取り組み】アグリスウェイの浸透と定着求め JAあいち知多2025年5月16日
-
【令和6年度JA共済大賞 3JAの取り組み】対話で最適な安心提案 JAふくしま未来2025年5月16日
-
農業予算の増額 日米協議「毅然と対応を」 農相に要請 JAグループトップ2025年5月16日
-
備蓄米 全農8万2300t出荷済 前週比1万9000t増 1日4000t配送も2025年5月16日
-
次の世代に繋げられる農業界を創造する JA全青協新執行部が会見2025年5月16日
-
有機酒類や有機畜産物が輸出可能に EUとの有機同等性の範囲が拡大 農水省2025年5月16日
-
(435)くれぐれもご注意を【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年5月16日
-
「大阪産(もん)マルシェ Link to EXPO 2025」で環境にやさしい体験 大阪府、JA全農大阪2025年5月16日
-
データを端末に残しながら無意味化 全農が「ZENMU Virtual Drive」導入 ゼンムテック2025年5月16日
-
雹被害の梅農家を応援「和歌山の青梅 食べて応援企画」実施 JAタウン2025年5月16日
-
6月7、8日に「食育推進全国大会㏌TOKUSHIMA」開催 徳島県2025年5月16日
-
「カーボンニュートラル・ふくしまいわき森守プロジェクト」で連携協定締結 農林中金2025年5月16日
-
ホームページリニューアル クロップライフジャパン2025年5月16日
-
【浅野純次・読書の楽しみ】第109回2025年5月16日
-
鳥インフル 米ニュージャージー州全域からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年5月16日