ローマのストリートフード・フェス【イタリア通信】2025年5月17日
ストリートフードの定義:道ばたや屋台などで売られていて、手軽に食べられる料理」、その国・その町の「ローカル感」のあるもの。
日本では平安時代には神社やお寺の門前で食べ物を得る人がおり、江戸時代には寿司や蕎麦、てんぷらなどを道で売っていました。
古代ローマでは広場や道ばたでパンや煮込み料理を売っており、ポンペイの遺跡には80軒以上のテルモポリウム(温かいものを売る場所)と呼ばれたストリートフードの店があり、当時の様子をよく知ることが出来ます。
店のカウンターに大きな壺(ドリウム)が埋め込まれていて、そこに温かい料理や飲み物を入れて、お客さんに出していました。
発掘されたテルモポリウムの一つでは、壁にアヒルの絵や鶏の絵が描かれていたので、
鳥肉料理が売られていたこともわかっています.また壺からカタツムリや魚の骨も見つかりました。
そんな伝統を持つローマではよくストリートフード・フェスが行われます。
4月27日の日曜日、私はローマ市内、メトロB線Tiburtina駅の近くの幹線道路、Via Tiburtina通りのStreet foodの会場に行ってみました。
片側二車線を閉鎖して開催されたイベントは、 4 月 25 日の金曜日午後 6 時にオープンし、27 日日曜日まで営業。
会場にはマグロ、焼きタコなど南イタリアの郷土料理。ローマの東隣のアブルッツオ州の羊肉の串焼き(焼き鳥のような感じ)。中部イタリアの特選的な牛肉のハンバーグやローマ風アンティチョークやピッツァ。そしてギリシャからメキシコ、アルゼンチンなどの中南米料理。インドカレーの店もありました。
飲み物は地ビールにワイン。
オーナーが「おばあさんのレシピ」だと自慢そうに味見をさせてくれたティラミスを始め、焼き立てのペストリー、クリーム入りのマリトッツィ。自家製のチーズケーキもあり、カップルや家族連れなど多くの市民が楽しんでいました。
歩いていると子供のころに良く行った縁日が思い出され、またイタリア各地の旅行先での食べ物の匂いが漂い、色々なことが頭に浮かびます。
このフェスの入場者は1万5千人ほどだったそうです。
主催者TTSfoodの広報担当キアラさんは
「私たちの目的はその土地に行かなければ食べられない「本物」をコスパの良い価格で皆さんに提供すること。
2015年、私たちの食への情熱とイベント企画を組み合わせたプロジェクト、 TTS Food (Typical Truck Street Food) が誕生しました。これは質の高いストリートフードを主役とし、さまざまな地域の伝統的なレシピ、地域を飛び越えて象徴的でありながら珍しい料理、さらには国際的な料理も提供します。
開催場所は自治体から有料で借ります。条件は警備員を雇い、清掃を徹底し、自治体警察官の派遣費用を負担するので、コストがかかります。
フェスへの参加条件は原則地産で遺伝子組み換えフリーの材料を使用すること。
会員の中から出店希望者を募り、ベースになる店プラス会場の広さによって出店数を決めます。店は車かテント。食品は郷土料理を主体とした、その場で作る料理。
外国の郷土料理をイタリア風にアレンジしたものも認めています。そして1種類の料理には1店舗のみと+しています。」
ローマでストリートフード・フェスに行くのならこのサイトを見てください。ttsfood.it 残念ながらイタリア語ですが場所と時間がわかります。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(156)-改正食料・農業・農村基本法(42)-2025年8月23日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(73)【防除学習帖】第312回2025年8月23日
-
農薬の正しい使い方(46)【今さら聞けない営農情報】第312回2025年8月23日
-
イタリア旅行の穴場 ブラッチャーノ湖とアングイッラーラ【イタリア通信】2025年8月23日
-
【注意報】早植え、普通期水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 熊本県2025年8月22日
-
【役員人事】JA全中(8月21日)2025年8月22日
-
JA全中専務に秋吉亮氏が就任(8月21日付)2025年8月22日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】コメ騒動の消費者側の要因2025年8月22日
-
(449)フードセキュリティの盲点:食卓を握る冷蔵・冷凍技術【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年8月22日
-
【JA人事】JAにしたま(東京都)新組合長に中村勝司氏(6月25日)2025年8月22日
-
ジェラート「カザロ」12周年祭 特別価格や限定商品、試食も JA全農福島2025年8月22日
-
新たなブランド米「白銀のひかり」 を視察研修 岩手県JA稲作部会連絡協議会2025年8月22日
-
「福岡県産ぶなしめじ・えのきフェア」25日から開催 JA全農2025年8月22日
-
「AMAZING COFFEE」とコラボ みのるダイニング札幌で限定アイテム販売 JA全農2025年8月22日
-
なめらかな食感と濃厚な味わいのイチジク「博多とよみつひめフェア」開催 JA全農2025年8月22日
-
「もしもFES渋谷2025」に「ザブトン教授の防災教室」を出展 JA共済連2025年8月22日
-
JA兵庫南特産「志方いちじく」予約販売開始 先着20人限定で300円OFF2025年8月22日
-
銘柄米の表示管理・偽装対策のDNA検査 新たに15品種を追加 ビジョンバイオ2025年8月22日
-
エコ農産物のPR販売拠点 今秋、都心にオープン 東京都2025年8月22日
-
2025年度研修No.5「間違いだらけの環境制御」開催 千葉大学植物工場研究会2025年8月22日