米の販売数量 前年比で86.3%で減少傾向 価格高騰の影響か 3月末2025年5月1日
農水省が4月30日に公表した米の販売数量の動向によると3月は小売事業向け数量が対前年同月比で86.3%となった。米価高騰の影響も考えられる。
米の卸業者から小売事業者向けの販売数量は1月は前年同月比94.1%だったが、2月は同89.2%、3月は同86.3%となった。輸入米販売は調査対象外で国産の販売動向を示す。
米価の高騰が米の消費に影響を与えているとの見方がある。小売事業者向けの販売価格は前年同月比で184.5%と高騰している。一方で、品薄感から端境期までを見越して販売量を抑制しているとも言われている。備蓄米の販売が本格化する今後の動きが注目される。
中食・外食事業者向けの販売数量は1月は同100.9%、2月は同95.4%となったが、3月は同98.0%となり、価格は同170.0%と高騰しているが、販売量に大きな減少はない。業態によって米の使用量を調整しているとも言われている。
また、農水省が同日発表した3月末の全国の集荷数量(年間取扱5000t以上)は、225万tで対前年同月差は26.5万t減となった。販売数量は115万tで同1.3万tの増加となった。販売数量には政府備蓄米3000tも含まれている。
民間在庫は出荷段階では135万tで対前年差は36万t減となった。2月は対前年差が43万t減だったことから3月は在庫の減少幅が少なくなった。2月の販売数量は対前年同月比で4万3000t増だったが、3月は同1万3000t増で大きく増えなかったことから、在庫の減少が抑えられた。
一方、販売段階の在庫は45万tで、このうち政府備蓄米が2000t含まれる。対前年同月比では1万tの増加となっている。大手集荷業者以外からのルートによる仕入れで在庫量が増えていると見られる。
ただ、在庫全体は2月の39万t減から35万t減へと減少幅は縮小したものの、3月末在庫としては2009年以来最低の179万tで在庫率は27%となっている。
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