イネの節で鉄を細胞外に排出する新奇輸送体を発見 岡山大学2025年11月18日
岡山大学資源植物科学研究所(倉敷市)の馬建鋒教授らの研究グループと、学術研究院教育研究マネジメント領域(自然生命科学研究支援センター:ゲノム・プロテオーム解析部門)の宮地孝明研究教授らの研究グループは、中国科学院南京土壌研究所の車景研究員らの研究グループと共同で、イネの節で発現し、二価鉄イオンを細胞の外に排出する輸送体タンパク質IET1(Iron Efflux Transporter 1)を発見。植物体内での鉄の分配に不可欠な新たなメカニズムを解明した。

イネのタンパク質IET1は、これまでほとんど見つかっていなかった、細胞内から細胞外に二価鉄イオンを排出する輸送体。IET1は主に節の分散維管束の導管の周辺の細胞に発現する。IET1は、この導管に節内で維管束間輸送された鉄を再度積み込むことで、新しい葉や穂への鉄の分配に重要な働きをする。
鉄は植物にも動物にも生きていくために欠かせない微量必須元素。土壌中に広く分布しているが、環境条件(土壌のpHや酸化還元状態など)によって水に溶ける量が極端に変化するため、植物は土壌から鉄を獲得し、体内で過不足なく分配するためのさまざまな仕組みを発達させている。
今回の研究で、IET1はイネの節で維管束間輸送された鉄を、新葉や穂へと続く分散維管束の導管に再度積み込む役割を担っていることが分かった。このような研究を通じてイネや他の植物の環境適応能力をより良く理解し、持続可能な農業生産に貢献することが期待される。
この研究成果は11月12日、英国の総合学術誌『Nature Communications』に掲載された。
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