配合飼料価格4350円値上げ 22年4~6月期 JA全農2022年3月23日
JA全農は3月22日、2022年4~6月期の配合飼料供給価格を1~3月期より1t当たり4350円値上げすると発表した。
値上げ額は全国全畜種総平均額で改定額は地域別・畜種別・銘柄別に異なる。
全農の配合飼料供給価格は2020年10~12月期から4期連続で前期比値上げとなり、2021年10~12月では前期比値下げとなった。しかし、2022年1~3月期は1t当たり前期比2900円の値上げとなり、今回で2期連続、同4350円の上昇となる。
飼料穀物の作柄悪化懸念に加え、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて穀物輸出の停滞が懸念され相場が高騰していることが影響した。
トウモロコシのシカゴ定期は12月上旬には1ブッシェル(25.4kg)5.9ドル前後で推移していたが、南米産地の乾燥による作柄悪化の懸念や、原油高を受けた堅調なエタノール需要に加え、ウクライナ情勢によって現在は7.5ドル前後に急騰している。
大豆粕のシカゴ定期は12月には1t420ドル前後で推移していたが、南米産大豆が乾燥による減産懸念や、中国の旺盛な需要をうけて、同460ドル前後まで上昇、その後、2月発表に米農務省の需給見通しで期末在庫率が減少したことなどで、現在は同520ドル前後となっている。国内の大豆粕価格はシカゴ定期の上昇と円安で値上げが見込まれる。
米国ガルフ・日本間のパナマックス型海上運賃は昨年11月は1t70ドル前後で推移、その後、原油相場の高騰などで上昇し、現在は同80ドル前後で推移している。今後、南米産大豆の輸送需要の本格化や、原油価格高騰などで海上運賃は堅調に推移する見込み。
外国為替は、米国が利上げを決めたことからドル高要因となることから、円安が進むと見込まれている。
飼料穀物原料の国際相場の高騰に加え、円安が価格上昇をもたらしている。
配合飼料価格安定制度のもとで生産者と配合飼料メーカーの積立金による通常補てんに加え、2021年4月~6月期には、基準となる輸入原料価格を大きく超えた場合に発動する国と配合飼料メーカーの積立金による異常補てんが8年ぶりに行われ、その後も実施されている。
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