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JAの活動:未来視座 JAトップインタビュー

「農的な暮らし」をつなぐ(1) 福岡県・JAにじ組合長 右田英訓氏【未来視座 JAトップインタビュー】2025年6月3日

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福岡県うきは市や久留米市の一部を管内に持つJAにじ。野菜や果樹など地域ブランドも多い。農産物直売所では「にじの耳納(みのう)の里」が知られている。地域の現状や今後の方向などを組合長の右田英訓氏に聞いた。聞き手は文芸アナリストの大金義昭氏。

TACを戦力に 地域の問題解決

福岡県・JAにじ組合長 右田英訓氏福岡県・JAにじ組合長 右田英訓氏

大金 JAにじの経営理念は「未来にはばたく農業づくり」「まごころふれあう地域づくり」「希望にかがやく人づくり」「笑顔いきいきJAづくり」です。ソフトタッチで親しみやすいキャッチですが、右田さんが組合長になって掲げたスローガンですか?

右田 30年前に浮羽町・福岡吉井町・田主丸町の3JAがJAにじに合併した当初からの経営理念です!

大金 北に筑後川が流れ、南に耳納連山がそびえる風光明媚(めいび)な「理想郷」にふさわしい! 風景が思い浮かぶようなフレーズです。

右田 米・麦・大豆・野菜・花に加え、柿やブドウなどを始め果樹園が豊かで、先輩の皆さんの努力でフルーツが地域のブランドになっています。農家や正組合員の減少に見舞われながらも、素晴らしい農産物ができる環境や地域を次代に「つなぐ」ことが最大のテーマです!

組合長に就任して2年目に、TACを専任の「担い手支援課」にしました。3人体制で「数字」は求めず、組合員の不満や要望、意見などを聞いて回る。「担い手支援合同会議」も立ち上げました。私のほかに専務、営農経済担当常務を始め、営農経済部の部課長や金融関係の職員にも入ってもらった。

組合員が抱える様々な問題がTACからこの会議に集中するようにして、各部署が横断的に連携し、すぐに問題の解決に動く。クイック・レスポンスを心がけています。親族が継がない高齢者の農業を就農希望者が引き継ぐという「第三者承継」も、行政と連携して取り組んでいくつもりです。

新規就農者マッチング

大金 TACの成果は?

右田 一つの例として、引退する高齢者が増える中で、園芸施設はそのまま残る。イチゴやトマトなど園芸作物を始めたい若い人たちがいるのですが、資材高騰で初期投資が大きな負担になる。5、6年前までは5000万円で出来ていたハウスが8000万~9000万円ですよ。そこで、リタイヤされる方の施設を就農希望者につなぐマッチングが生まれています。TACパワーアップ大会2022では優秀賞をいただきました。

資材高騰対策で、JAが単独で出来ることには限界がありますから、農政連などと一緒に県や国に協力を要請しています。県はよくやってくれています。もう一つの課題は農産物をどうやって高く販売するかで、トップセールスに力を入れています。

大金 新規就農者数は?

右田 最近は、1年間に4、5人ほどですが、相談者は年々増えています。「施設でトマトをやりたい」「フルーツをやりたい」とか、さらには「有機農業をしたい」とかいう人も増えている。うきは市は国の「みどりの食料システム戦略」で「オーガニック・ビレッジ」(有機農業に地域ぐるみで取り組む産地)に手を挙げました!

大金 今は亡き出利葉史郎組合長時代の2004年には、販売チャネルの多元化でグランドオープンした農産物直売所「にじの耳納の里」が、「都市と農村の交流施設」としても注目され、地域活性化の拠点になっています。

右田 JAをめぐる経営環境が厳しさを増すなかで、営農経済部門の伸長は非常に重要です。組合長に就任した時に、「にじの耳納の里」の売り上げは11億円台後半でした。これを「15億円まで引き上げよう!」と言ってきて、コロナを乗り越え、昨年ようやく達成しました!

女性部の声拾い上げて

大金 実績向上のポイントは?

右田 JA女性部の声もあり、きれいなトイレを新設しました。あとは生産者にしっかり農産物を出荷していただけるよう努めました。今年度からは「15億円は通過点で、20億円をめざそう!」と言っています。2年前に、福岡での常勤役員研修会で、JA全農チーフオフィサーの戸井和久さん(イトーヨーカドー元社長)の講演を聞き、感銘しました。上京してお会いし、「『にじの耳納の里』にもっと磨きをかけたい!」と話すと現場に来てくれ、以来、戸井さんの懐刀でもある播磨賢治さんがアドバイスをしてくれています。

定年退職して野菜作りを始めた人などが、「にじの耳納の里」があることにより、ちょっと多めに出来た野菜を出荷できる。それが売れてお金になれば生きがいにもなる。管内には「道の駅うきは」もあり、そこの社長とも「切磋琢磨(せっさたくま)して二つの直売所で売り上げ50億円をめざそうや!」と話し合っています。そうなれば、50億円のお金が地域で循環しますから!(笑)

JAにじは来年4月1日を目標に、JAくるめやJAみいと合併の研究を進めています。職員には「今までの良いところはきちんとつないでいこう! だけど新しいJAになると、それだけではいけん。挑戦する気持ちを持とう!」と話しています。課題は「つなぐ」+「挑戦」です!

大金 「にじの耳納の里」の事業・活動の延長線上には、「市民皆農」という夢が膨らんでくる!

右田 「農的暮らし」をしたい皆さんに、農産物を売る場所を提供する。国連が提唱している「家族農業の10年」にも通じます。「市民皆農」という言葉はぜひ活用させていただきます!(笑)

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