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JAの活動:第40回農協人文化賞-わが体験と抱負

【特別賞受賞】魅力ある都市農業に挑戦 古谷義幸・前秦野市長2018年7月19日

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 7月5日に開催された第40回農協人文化賞で受賞された17名の方々に、これまでの農協運動の体験談と今後の抱負についてお書きいただきました。JAcomでは、その内容を数回に分けて紹介していきます。本日は厚生事業部門で受賞した中澤あけみJA長野厚生連健康管理センター元保健師長、福祉事業部門で受賞した荻野孝子・JA愛知東 助け合い組織「つくしんぼうの会」会長、特別賞を受賞した古谷義幸・前秦野市長の3名を紹介します。

【特別賞受賞】魅力ある都市農業に挑戦 古谷義幸・前秦野市長 私は23歳のときに総理府の青年海外派遣団の団員としてインド・ネパールを視察しました。貧富の差の激しさに驚くとともに、生活を支える上でいかに政治が大事かを痛感し、28歳のときに「秦野市の古い政治体質を変えたい」という決意を持って秦野市議会議員選挙に初出馬し、当選を果たしました。
 以来、秦野市議会議員として、4期16年間、心の通う地方自治の実現のため数々の提案をして、秦野市民はもとより秦野市の農業者のためにも汗を流しました。以後、神奈川県議会議員を経て、平成18年に秦野市長に就任し30年1月末まで3期を全うすることができました。
 秦野市長在任中は自らの農業政策に、意欲ある農業者に対しての生産性向上と経営基盤の安定に必要な支援や、将来の秦野の農業を担う新たな就農者の育成を行っていく「攻めの農業」と、一方では昔ながらの田園風景といった農地の多面的な機能の維持・保全をしていく「守りの農業」の2つを掲げ、積極的に推進してきました。
 これらを具体的に進めるために、相互に良きパートナーシップを築き、秦野市の都市農業振興計画とJAはだの地域農業振興計画は組織間連携により作成するに至っています。そして、この計画に基づく実践として、行政を担う秦野市の役割とJAはだのとしての役割を十分発揮できるよう秦野市農業委員会(1名)と秦野市農産課(5名)そしてJAはだの営農課(2名)の3者が、組織の垣根を越えて農業支援に関する機能をワンフロアー化させた「はだの都市農業支援センター」として充実させた推進体制を整えました。
【特別賞受賞】名水の里はだの 古谷義幸・前秦野市長 同支援センターは事業目的として(1)地域農業を維持・継続できる集落営農に取り組む「地域づくり」(2)専業・兼業農家、市民参画による多様な担い手育成による「人づくり」(3)地域特性を活かした農産物生産・販路を確保する「ものづくり」の3点を掲げ、これらに対する支援を有機的に組み合わせて効率的・効果的に実施することで、秦野市とJAはだのが一体となって魅力ある都市農業の実現を目指しています。私は、この目的達成のため、必要な諸課題に効果的かつ戦略的に取り組んできました。平成18年に開設した「はだの市民農業塾」では(1)新規就農コース(2)基礎セミナーコース(3)農産加工セミナーコースを設置し、自ら塾長を務めるなどして挑戦を続けました。同農業塾では、家族農業者による農産加工品製造や他地域からのIターン就農までも視野に入れた多様な担い手育成事業の一環として、これまでに543名が卒業しました。中でも新規就農者67名のうち、農外からの就農者57名には、遊休農地を再生させた合計約12haに利用権設定し、現在、生産性の高い新たな耕作農地として維持・管理していただいています。
 これらの農業を生業にできる「自立した農業」のためには、東京や横浜などの巨大消費地を控えた秦野市の立地を活かし、安定・持続的な販路の確保や、観光農業の振興、そして、多くの市民に新鮮で安全な地場農産物を供給する魅力的な「地産地消」など、都市農業に焦点を絞った戦略的な農業施策を推進する必要があります。
 一方、青果市場等の出荷先が減少する中、生産者の販売先確保という目的で設けられたJA農産物直売所「はだのじばさんず」は売上高も順調に推移し、活気に満ち溢れています。

 

◆   ◇

農家が指導する体験型農園 我が国の農業は構造改革を進めるため、農地中間管理機構による農地の集積・集約化が進められています。しかし、市街地の農地は「地産地消」をさらに地域に密着して生産地と消費地が同居する「ご近所産ご近所消費」的農業の可能性もあると考えています。
 現在、市役所の敷地内に誘致したコンビニでは「はだの市民農業塾」の卒業生の野菜を販売していますが、生産コストをカバーして利益に結び付けることができます。今や、秦野市の農業の担い手は多様な市民に拡がっていると言えます。
 27年4月に都市農業振興基本法が公布されると同時に、秦野市とJAはだのが共同して「秦野市都市農地保全活用推進協議会」を設置し、都市農地保全に関するあり方を検討し、今後の具体的な取り組みを「都市農業振興基本計画」に反映させようと指示しました。その成果も実り、市内で初めて農家が指導する体験型農園を設置することができました。
 今後も、「攻め」と「守り」のバランスを図り、JAとの連携を深めながら、都市型農業政策が、さらに進んでいくことを期待しています。
 私は「JAは市民のための組織である」との考えのもと、自らも秦野市の農業を支える仲間になるために、JAはだのの准組合員になっています。JAはだのを応援することは秦野市民を応援することにつながると確信し、これまでの取り組みを実践してきました。

(写真)農家が指導する体験型農園

 

【略歴】
(ふるや・よしゆき)
昭和22年生まれ。
法政大学経済学部卒。昭和45年青年海外派遣団としてインド、ネパールへ、50年秦野市議に当選、63年市議会議長に全国最年少で就任、平成7年神奈川県議会議員に当選(2期)、18年秦野市長選当選(3期12年)、28年神奈川県市長会会長。

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