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JAの活動:第43回農協人文化賞

【第43回農協人文化賞】共済事業部門 沖縄県農協元常務 松田保氏 「確実な一歩」支えられ2023年2月9日

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沖縄県農協元常務理事 松田保氏沖縄県農協元常務理事 松田保氏

私は昭和60(1985)年に旧宜野座村農協に入組し、金融共済課共済担当に配属され、JAマンとしてのスタートを切りました。

その後、平成6(1994)年に沖縄本島北部1市2町6村の11JAが合併し「やんばる農協」、平成14(2002)年には本県全域27JAが合併し、県単一JA「JAおきなわ」が誕生しました。

多額の不良債権処理のため、組合員の減資(一部)・行政・貯金保険機構等の全国支援を受け、施設の統廃合・大幅な人員削減等が合併の条件であった上、初年度は自己資本比率8%未満(6・1%)となり、レベル1格付け指定を受け、信用事業の業務制限を受けるなど、厳しい事業環境での船出となりました。

この中において、共済事業につきましては、地域組合員・利用者とのつながりを強固にし、安心と満足を届けることが使命であると全役職員が意思統一して、一丸となって共済推進に取り組んだ結果、全52支店が共済目標を達成し、過去最高の長期共済新契約高を挙績しました。

一方では、合併前の地域色が濃く、早急に一体感を持った実践的な推進体制を構築する必要を感じておりました。

平成25(2013)年6月、共済事業を担当する常務理事を拝命した当時、まさに共済事業実施体制の改善に向け、JA共済コンサルティングアクションプランの実践に取り組んでいる最中でありました。

3Q訪問活動によるCS向上やLA占有率の拡大等、その目的・意義を理解し、役員として実現に向け積極的な後押しに取り組みました。

最初から出来ないものと否定から入らず、適宜、担当管理者と協議し、全体をリードしながら、確実に一歩ずつ進捗(しんちょく)させていきました。

初めに、一人ひとりのLAの活動エリアを設定し、3Q訪問活動のバッティングを無くすとともに、LAの担当支店を明確にしました。より現場に近い支店長や共済担当管理者が管下のLAをマネジメントすることにより、LAと支店の連携が強化され、ともに達成するチームの連帯感を高めました。

また、LA数については、平成15(2003)年度の87人から平成27(2015)年度には156人を超える要員となる等、年々要員体制を強化しました。

その過程において、各LAの挙績額にバラつきが生じたことから、これまで長く共済に携わってきた経験を生かし、極力LAに直接声を掛け、会えなかった場合には電話するなど、コミュニケーションを密にし、上から目線でなく相手の立場に立って、個々人が孤立しないよう心掛けました。

同時に、推進活動は些細な気持ちの変化で、モチベーションが下がってしまうことがあるものの、契約者に感謝された瞬間、これまでの努力が実を結び、やりがいが沸き起こるため、途中であきらめずに取り組むことを話しました。

LAの育成についても、LAトレーナーを増やし、管理ブロックの再編に取り組み、全体のスキルアップを図りました。

共済事務の迅速化・効率化・確実性は、推進活動と両輪であり、実績を伸長させるうえで欠かせません。

全国平均に比べ、長期共済新契約処理日数が長かったため、統一した期限のルールおよび処理日数を設けると同時に、申し込み書記載チェックシートを活用し、不備の低減に取り組みました。また、各支店において、遅延事案に対する経過報告書を作成することにより、事務遅延防止への意識付けを行いました。

窓口担当者の満足度が他社と比較して低いため、支店共済担当者の育成にかかる支店内勉強会を定例化し、本店事務インストラクターによる巡回指導・支援を活性化しました。

年々自動車共済契約件数が伸長するに伴い、事故件数が増加する中で、CSを向上するため、事故受付サービスの均質化、現場急行サービスの強化、定期的な経過報告の徹底に取り組みました。

あわせて、「推進ポイント制度」を導入しました。以前までの「保障S」による実績管理からの大きな転換となったものの、地域組合員・利用者の多様なニーズに応え、十分な保障を提供することが出来ました。

その結果、平成26(2014)年度に九州地区でも初となる「JA共済大賞」を受賞しました。これまでも優績組合表彰を連続受賞しておりましたが、推進実績のみならず、全体的な取り組みが評価されたものと存じます。

「JA共済大賞」という最高の評価を得られましたのも、当時の共済管理者・LA・担当者が一致協力して、意欲的に取り組んだたまものであります。

JA共済50 周年記念祝賀会にて感謝状を授与JA共済50 周年記念祝賀会にて感謝状を授与

また、このたびの農協人文化賞受賞についても、私一人の功績ではなく、周囲の支えがあってのものと感謝しております。

最後に、この未曾有のコロナ禍により、JAの良さであるフェイス・トゥ・フェイスが気軽に行えない環境下ですが、共済事業はJAと地域のつながりを強固にする重要な事業であります。現在、JAの外にいる立場ではありますが、JA職員の皆様には、常に地域貢献の気持ちを抱いて、業務に取り組んでいただくことを期待しております。

松田保氏【略歴】
まつだ・たもつ 昭和30(1955)年11月生まれ。昭和60(85)年4月旧宜野座村農業協同組合へ入組。平成14(2002)年4月県単一農協「沖縄県農業協同組合」誕生。平成16(04)年北部地区本部金融共済部長、平成18(06)年北部地区本部管理部長、平成22(10)年北部地区本部長、平成24(12)年本店農業事業本部さとうきび振興部長を歴任し、平成25(13)年常務理事(共済担当)就任。平成28(16)年(株)JAおきなわSS代表取締役社長を経て、令和元(19)年JAおきなわ非常勤監事就任(令和4年6月退任)

【推薦の言葉】
合併JAの共済基盤確立
松田氏はJA共済コンサルティングに基づくアクションプランの実践にあたって主導的に取り組み、JAおきなわの共済事業の運営を効率化し、安定させた。具体的には、平成26年度にLAを支店に配属し、LAと支店の連携を強化するとともに、LAの3Q活動の訪問エリアを明確化した。
また、支店のLA課長の位置づけを明確にしてLAトレーナーの再編を進めた。事務処理・保全面では、処理日数の短縮に向けたルール化や共済担当者の育成体系を整備し、スキルの向上に取り組んだ。さらに自動車損害調査面で、事故受付サービスの均質化に向け、現場急行担当者の育成や契約者面談率の向上に努めた。
非常勤監事に就任後もJA役職員にアドバイスし、共済事業の発展に貢献。他県に比べて加入率の低い自動車共済のシェアを拡大するなど、JA共済優績組合表彰を平成20年度から令和3年度まで14回連続で受賞している。

【谷口信和選考委員長の講評】
松田氏はJA入組から共済担当に配属され、以後の農協人人生の多くを共済事業担当で過ごしてきたエキスパートです。常務理事になってから、合併以前の地域色の濃い事業実施体制を、JA全体が一体感をもって事業推進する方向に改善するために、LAを支店に配属して両者の連携を強化する一方、事務処理日数の短縮に向けたルール化を進めて事業実績を伸ばし、運営の効率化と安定化を実現することに主導的に取り組みました。

第43回農協人文化賞

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