【農協改革】「農協改革」をめぐる安倍政権の発言2014年6月19日
「農協改革」に関連する安倍首相らの最近の発言をまとめた。
【安倍晋三首相】
★6月13日規制改革会議の答申を受けて
『ゼロベースで考え直す必要』
○規制改革はアベノミクスの扇の要。医療改革、農業改革等を中心に、これまでできるはずがないと思われていた、いわゆる岩盤規制に大胆に踏み込んだ力強い提言をいただいた。
○こうした改革はもうすでに長い間改革を進めてきて、小泉政権以来進めてきて残ったもの。大変困難ではあるが、皆さんに処方箋を出していただいたわけで、あとはわれわれ政治家の実行力でしっかり結果を出していく。○とくに今回の農協改革は60年ぶりの抜本改革。農業の主役は農業者であり、地域の農協。不退転の決意で抜本改革に取り組んでいかなければならないと思う。とりわけ中央会については農業、地域の農協を活性化させるためにはどうあるべきか、ゼロベースで考え直すことが必要であると思う。
○われわれ政治家は地方を基盤としている。農家の方とも普段お付き合いをしていて、彼らのごつごつした手を握りながら「安倍さん、任せるよ、任せとくよ」と言われて、責任の大きさを感じているわけだが、彼らの収入が増えるように何を成すべきか、ということを今までやっていないことがずいぶんあったのは事実。日本の農業者・生産者が間違いなく真面目にいいものを作っている。しかし、その良いものが消費者のニーズに合っているのか、付加価値を生んでいるのか、輸出をするための努力をしていたのか、ということをもう一度よく考えながら、そのための組織として頑張ってもらいたい。
★6月16日産業競争力会議の日本再興戦略改訂素案の議論で。
『歴史的な大転換期にある』
○日本は今、歴史的な大転換期にあると思います。戦後、私たちが慣れ親しんできた政策、制度、その背景にある考え方が、時代の変化に適合しなくなってきています。農業、医療、働き方、地域のあり方しかり、であります。
○本日の素案には、これまで挑戦することすらタブー視されてきた壁、何度も挑戦したが乗り越えられなかった壁を突き抜けるような政策を盛り込むことができた。…持続的な成長軌道につなげるためには、この政策案の実行を決断し、やり抜かなければならない。
【林芳正農相】
★6月13日の記者会
『現在の中央会制度とはかなり違うものになると考えている』
○中央会の事業組織については、今後、検討していくことになるが、制度発足時との状況変化をふまえるという以上、現在の中央会制度とはかなり違ったものになると、こういうふうに考えている。
○(農協改革の自己改革の方向性について)状況変化をふまえるということと有利販売、資材等の有利調達、こういうことによって農業者の所得を向上させる、それによって地域農業の発展につなげていく。これが農協に求められる姿。それぞれの単協が工夫してどうされるか、それをサポートするために中央の組織がどうあるべきか、ここが基本にならなけれ
ばいけないと思う。
【稲田朋美規制改革担当相】
★6月12日規制改革会議農業WGの冒頭あいさつ
『極端なこと言っていない』
○規制改革会議から農業改革に関する意見を発表して以来、世間の関心も強く国会をはじめメディア等でさまざまな議論や報道がなされた。
昨日も自民党の政調合同会議で議論があり、いろいろな意見が出た。(私は)規制改革会議としてはやはり単協の力を強くする、農業者の力を強くする、所得を上げる、日本の農業を強くする、そして若い方が農業にどんどん参画していただくという観点からこの改革を提案していると申し上げてきた。
中央会も中央会自身を廃止するなどという極端なことを言っているわけではまったくなく、中央会制度という昭和29年にできて60年も経ち、その法律のなかで強力な指導権限や監査権限、独禁法の適用除外や、そういったことを規定している法人であることが、果たして今の(課題の)単協を強くするということについて阻害要因にもなっているのではないか、という観点から抜本的に見直しましょうという提言をしている、と(説明した)。
○今回の農業改革はラストチャンスであると思っている。魅力ある農業、農業の成長産業化に資する観点で活発な議論をいただきたい。
(関連記事)
・【農協改革】中央会制度、検証抜きの結論は理不尽(2014.06.19)
・【農協改革】6月末にも検討体制 JA全中(2014.06.18)
・広報活動強化、コメ消費拡大に注力 全米販(2014.06.16)
・JA全中がビジョン運動で研修(2014.06.16)
・全中つぶしの嵐は去ったが―まだ安心できぬ―(2014.06.16)
重要な記事
最新の記事
-
【欧米の農政転換と農民運動】環境重視と自由化の矛盾 イギリス農民の怒りの正体と運動の行方(2)駒澤大学名誉教授 溝手芳計氏2024年4月26日
-
【注意報】麦類に赤かび病 県内全域で多発のおそれ 佐賀県2024年4月26日
-
【注意報】麦類に赤かび病 県内で多発のおそれ 熊本県2024年4月26日
-
【注意報】核果類にナシヒメシンクイ 県内全域で多発のおそれ 埼玉県2024年4月26日
-
【注意報】ムギ類に赤かび病 県内全域で多発のおそれ 愛知県2024年4月26日
-
「沖縄県産パインアップルフェア」銀座の直営飲食店舗で開催 JA全農2024年4月26日
-
「みのりカフェ博多店」24日から「開業3周年記念フェア」開催 JA全農2024年4月26日
-
「菊池水田ごぼう」が収穫最盛期を迎える JA菊池2024年4月26日
-
「JAタウンのうた」MV公開 公式応援大使・根本凪が歌とダンスで産地を応援2024年4月26日
-
中堅職員が新事業を提案 全中教育部「ミライ共創プロジェクト」成果発表2024年4月26日
-
子実用トウモロコシ 生産引き上げ困難 坂本農相2024年4月26日
-
(381)20代6割、30代5割、40/50代4割【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年4月26日
-
【JA人事】JA北つくば(茨城県)新組合長に川津修氏(4月20日)2024年4月26日
-
野菜ソムリエが選んだ最高金賞「焼き芋」使用 イタリアンジェラートを期間限定で販売2024年4月26日
-
DJI新型農業用ドローンとアップグレード版「SmartFarmアプリ」世界で発売2024年4月26日
-
「もしもFES名古屋2024」名古屋・栄で開催 こくみん共済coop2024年4月26日
-
農水省『全国版畜産クラウド』とデータ連携 ファームノート2024年4月26日
-
土日が多い曜日まわり、歓送迎会需要増で売上堅調 外食産業市場動向調査3月度2024年4月26日
-
鳥インフル 英国からの生きた家きん、家きん肉等 一時輸入停止措置を解除 農水省2024年4月26日
-
淡路島産新たまねぎ使用「たまねぎバーガー」関西・四国で限定販売 モスバーガー2024年4月26日