パインの調整品に不安 沖縄でTPP大筋合意の説明会2015年10月23日
農水省はTPP(環太平洋連携協定)の大筋合意について、各地方ブロックでの意見交換会を実施しているが、10月23日、沖縄県で園芸品目について関係者に説明し、意見を聞いた。特に沖縄の特産物であるパインアップルの缶詰等加工品の輸入増加について心配する声があった。
浦添市にある沖縄県中央卸売市場には、JA関係者や缶詰業者など約100人が出席。農水省園芸作物課の担当者の説明に対し、出席者からは、特に沖縄特産のパインアップルについての質問が出た。パインアップル(生果)は大筋合意によると、現行の17%の関税を毎年同じ割合で削減し、11年目に撤廃となる。
一方パインアップルの缶詰について農水省は「関税割り当てが維持できたため、引き続きパインアップルの缶詰を輸入する際には、国産の購入が義務付けられるため、国産パインアップル缶詰の販路は確保される」と説明。
ただ、パインアップルの缶詰は、輸入量のほとんどが、TPPに参加していないフィリピン産であることから、「将来参加したとき、合意内容が適用されるのか」という疑問の声があった。
沖縄では、TPPに関して最も大きな関心事はサトウキビだが、会場からは「離島ではサトウキビだけでなく、野菜と果樹を加えて島での生活を維持し、島を守っている。生産者に不安を与えないようにしてほしい」と、国境線に多くの離島を持つ沖縄の実情を訴える声も聞かれた。
このほか遺伝子組み換え農産物の輸入、それに伴う学校給食などの地産地消の取り組みへの支障を心配する声があった。
(写真)パインアップルへの影響を心配する声が出た園芸品目の意見交換会(沖縄県浦添市で)
重要な記事
最新の記事
-
世界が認めたイタリア料理【イタリア通信】2025年12月27日 -
【特殊報】キュウリ黒点根腐病 県内で初めて確認 高知県2025年12月26日 -
【特殊報】ウメ、モモ、スモモにモモヒメヨコバイ 県内で初めて確認 高知県2025年12月26日 -
【注意報】トマト黄化葉巻病 冬春トマト栽培地域で多発のおそれ 熊本県2025年12月26日 -
【注意報】イチゴにハダニ類 県内全域で多発のおそれ 熊本県2025年12月26日 -
バイオマス発電使った大型植物工場行き詰まり 株式会社サラが民事再生 膨れるコスト、資金調達に課題2025年12月26日 -
農業予算250億円増 2兆2956億円 構造転換予算は倍増2025年12月26日 -
米政策の温故知新 価格や流通秩序化 確固たる仕組みを JA全中元専務 冨士重夫氏(1)2025年12月26日 -
米政策の温故知新 価格や流通秩序化 確固たる仕組みを JA全中元専務 冨士重夫氏(2)2025年12月26日 -
米卸「鳥取県食」に特別清算命令 競争激化に米価が追い打ち 負債6.5億円2025年12月26日 -
(467)戦略:テロワール化が全てではない...【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年12月26日 -
【スマート農業の風】(21)スマート農業を家族経営に生かす2025年12月26日 -
JAなめがたしおさい・バイウィルと連携協定を締結 JA三井リース2025年12月26日 -
「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業」採択 高野冷凍・工場の省エネ対策を支援 JA三井リース2025年12月26日 -
日本の農畜水産物を世界へ 投資先の輸出企業を紹介 アグリビジネス投資育成2025年12月26日 -
石垣島で「生産」と「消費」から窒素負荷を見える化 国際農研×農研機構2025年12月26日 -
【幹部人事および関係会社人事】井関農機(1月1日付)2025年12月26日 -
GREEN×EXPO 2027の「日本政府苑」協賛を募集 2027年国際園芸博覧会協会2025年12月26日 -
初の殿堂入り生産者誕生 産直アプリ「ポケットマルシェ」2025年生産者ランキングを発表2025年12月26日 -
災害時の食の備えを支援 新サイト「食の備え BOSAI」公開 コープこうべ2025年12月26日


































