日本農業遺産を認定-農林水産省2017年3月15日
農林水産省は3月14日、世界農業遺産への認定を申請する地域と日本農業遺産として認定する地域を発表した。
日本農業遺産は28年度に創設が決定され、「世界農業遺産等専門家会議」が、これまでの世界農業遺産への認定申請地域の審査とともに現地調査などを行って評価した。 日本農業遺産はわが国において将来に受け継がれるべき伝統的な農林水産業システムを持つ地域を認定する制度で農林水産大臣が認定する。農林水産省によると、国連食糧農業機関(FAO)が認定する世界農業遺産の基準に準拠し、さらに災害対応や6次産業化への取り組みなど日本的な特質も審査基準に加えているという。
日本農業遺産には今回19地域から申請があり、このうち次の8地域が認定された。
▽宮城県大崎地域(大崎耕土の巧みな水管理による水田農業システム)、▽埼玉県武蔵野地域(武蔵野の落ち葉堆肥農法)、▽山梨県峡東地域(盆地に適応した山梨の複合的果樹システム)、▽静岡県わさび栽培地域(静岡水わさびの伝統栽培)、▽新潟県中越地域(雪の恵みを活かした稲作・養鯉システム)、▽三重県鳥羽・志摩地域(鳥羽・志摩の海女漁業と真珠養殖業)、▽三重県尾鷲市、紀北町(急峻な地形と日本有数の多雨が生み出す尾鷲ヒノキ林業)、▽徳島県にし阿波地域(にし阿波の傾斜地農耕システム)。
認定された地域は4月19日に農林水産省講堂で認定式を行う。
また、世界農業遺産への認定申請を承認した地域は▽宮城県大崎地域、▽静岡県わさび栽培地域、▽徳島県にし阿波地域の3地域。今後、FAOへの認定申請を行い、FAOによる認定審査を受けることになる。
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